初の海外挑戦、デビュー戦で6失点――日本代表GKシュミット・ダニエルが“ベルギー1年目”を語る!【インタビュー/前編】

2020年07月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

「僕、節目の試合では負けるんですよ(笑)」

初の海外挑戦について語ってくれたシュミット。(C)STVV

 約1年前、日本代表GKのシュミット・ダニエルに話を聞く機会があった。ベガルタ仙台に在籍からベルギー1部のシント=トロイデン(STVV)に移籍することが発表された直後のことだった。

 197センチという長身を活かし」、Jリーグで着実に実績を積み重ね、日本代表にまで成長した大型GKは、新たな挑戦を「ただ楽しみ」と語っていた。

その海外挑戦1年目はハプニング続きだった。デビュー戦からリーグ戦20試合連続出場を果たすも、1月初旬に右足を負傷。戦列を離れて復帰を目指している間に、新型コロナウイルスの影響で"打ち切り"という思わぬ形でシーズンを終えることになった。

先日、一時帰国していた日本から再びベルギーに戻った28歳の守護神に、ベルギーでの1年目のシーズンを振り返ってもらった。

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――久々のベルギーはいかがですか? やはり新型コロナの影響を感じますか。

 みんな、わりと普通に過ごしていますね。街には思ったよりもマスクをしている人が少なくて、あまり気にしていない感じです。僕は戻ってすぐ、病院でPCR検査を受けました。(※ベルギーでは5月18日よりフェーズ2に以降。スポーツ練習は少人数などを条件に再開が認められた)

――ケガの具合は?

 次のシーズンに向けて調子を整えている状態です。最近になってすごく調子が良くなってきているので、(本調子までは)もうすぐだと思ってます。日本での自粛期間中も、リモートでトレーナーの指導を受けていました。

――ベルギーでの1年目のシーズンは、残念ながら途中で打ち切りとなりました(※5月15日に2019-20シーズンの現行順位での打ち切りを発表。STVVは12位で終了)。

 残り1試合でシーズンが終わるというのは、そこまで違和感はなかったです。本来ならその後にプレーオフがあるはずだった。ケガがあったので、それがなくなった分、スッキリと次のシーズンに向かうことができるかなと、前向きに受け止めています。

――デビューシーズンの自己採点を教えてください。

 70点ですかね。

――その理由は?

 シーズン半分弱は出られなかったけど、しっかり結果を残せた試合はあった。ホームではサポーターに良いアピールもできたと思ってます。

――デビュー戦のクラブ・ブルージュ戦は6失点でした。

 あれはやられすぎですよね(笑)。ただ、チームとして差がありすぎたなと。あそこまでコテンパンにやられたら、切り替えるしかなかった。僕、節目の試合では失点するんですよ。松本山雅でのデビュー戦とか、いろんな試合でそうだった。もちろん、負けることが良いわけではないですけど、むしろ縁起がいいくらいの気持ちですかね(笑)。リーグの中で、クラブ・ブルージュの強さは際立っていたと思います。彼らと対戦できたのは、良い経験になりました。

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