カバーニ、T・シウバのパリSG退団をレオナルドSDが明言。今夏の大型補強については?【現地発】

2020年06月18日 結城麻里

惜しまれての退団となるが…

正式に退団が決定したカバーニ(左)とT・シウバ(右)。 (C)Getty Images

 パリ・サンジェルマンのレオナルドSDは6月14日、日曜日発行の週刊新聞『LE JOURNAL DU DIMANCHE』に登場し、エディンソン・カバーニとチアゴ・シウバが今シーズン限りで退団することを初めて正式に明かした。

 ふたりの契約はともに今年6月30日までだったが、本人たちの残留希望とは裏腹に、レオナルドSDは昨年来、契約更新の動きをいっさい見せなかった。このためメディアはすでに「2人の退団は必至」と繰り返し報道。ただレオナルドは黙し続け、当のふたりも新型コロナウイルス危機の最中にフランスを脱出したままだった。

 このうち、パルク・デ・プランスのアイドルだったカバーニは、ケガとベンチの屈辱を乗り越えてピッチに返り咲き、今年3月のリーグ・アン中断前に通算200ゴールの大台を達成。みずから保持していたクラブ史上最多得点記録を更新して、有終の美を飾った。

 本人も妻も気に入っていたパリ近郊での暮らしは終了するが、サポーターとファンに惜しまれながら去っていくことになりそうだ。

 一方「オ・モンストロ」(怪物)の異名をとったチアゴ・シウバも、8年間の長きにわたってパリに在籍、しかもキャプテンを務めてきた。その功績は「クラブ史上屈指のセンターバック」として、やはり歴史に刻まれるだろう。

 ただ、いくつか染みもついた。ひとつは、チャンピオンズ・リーグ(CL)の大舞台がくると、じわじわ下がってディフェンスラインを下げてしまう傾向があったことだ。これについては前監督のウナイ・エメリが赤裸々に語り、シウバの欠点が世間に晒された格好になった。

 またリーダーシップにも疑問符がついた。選手としての姿勢は模範的だったが、強烈な牽引力に欠けるきらいがあり、ズラタン・イブラヒモビッチが去るや否や、パリSGはリーダー不在を露呈するようになった。

 最後には妻の発言も大反発を招いてしまった。フランスがコロナウィルスと戦う「コンフィンヌモン(閉じこもり)」に突入すると、シウバ一家は慌ててフランスを脱出。その直後に妻のベル・シウバさんは、ソーシャルネット上でぺらぺらとこう語ったのだ。

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