【湘南】「無心になれ」。復活を期す山田直輝が乗り越えるべき最初の課題

2015年02月11日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

ノータイムフットボールにどのように適応するか

流経大戦では持ち前の運動量を活かして、所狭しと駆け回った。試合後には1年目ながら選手を代表して挨拶も、(C) SOCCER DIGEST

「今日はお足もとの悪いなか、たくさんの方にお越しいただいて……あれ、違うか!?」
 
 湘南の今季初実戦となった1月19日の馬入グラウンドでの流通経済大との練習試合の後、約1500人に及ぶ大勢のサポーターの前で拡声器を託され、全選手を代表してあいさつしたのが、浦和から今季加入した山田直輝だった。
 
「足もとじゃないですね、晴れてますね(苦笑)。えー、お寒いなかお集まりいただいて、本当にありがとうございます。皆さんが見てくれているなかで楽しく、幸せを感じながらプレーすることができました。1年間、よろしくお願いします!」
 
 チームの始動からまだ1週間しか経っていなかったが、すっかりベルマーレの一員として、その輪にいることに違和感がない。「幸せを感じながら」というフレーズに、この新たな環境のなか、無我夢中でボールを追いかけられる喜びを、身体中で感じ取っていることが窺えた。
 
 基本布陣は浦和と同じ3-4-2-1。だが、監督が異なれば、スタイルは変わる。昨季J2で勝点101を獲得した湘南の戦術のベースとなっている、組織的で攻撃的なプレッシング、そして間断なく続くハイスピードな攻守の切り替え、それらに山田は当初戸惑いを覚えたという。
 
 ただ、だからこそ、そこに可能性や遣り甲斐を感じたのも事実だ。山田は言う。
 
「湘南の狙いはそこにある。厳しいプレスと絶え間ない素早い切り替えの連続で、相手に考えさせる時間をまったく与えない。ウチはそういう『ノータイムフットボール』を掲げている。本当に練習から隙がなく、一瞬一瞬が勝負になっている」
 
 ノータイムフットボール――。それが湘南であり、山田にとっての2015年のキーワードになりそうだ。
 
湘南のジュニアユース(中学年代のチーム)を率いていた05年当時から山田のことを知っていたという曺貴裁監督は、次のように彼の課題を挙げる。
 
「直輝は頭が良い選手。ただ、ひとつのミスに対しても、ちょっと考えすぎてしまうところがある」

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