【冬の移籍まとめ】期限最終日 サンプドリアに起こった「2大事件」とは

2015年02月03日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

インテルのボナッツォーリなど将来への投資も。

冬の移籍市場で加入したこのエトーが、さっそくミハイロビッチ監督と衝突? 「事件」の真相は――。 (C) Getty Images

 メルカート(移籍マーケット)最終日に最も大きな話題となったのは、加入したばかりのサミュエル・エトーが、午前・午後の2部練習だった2月2日、午前の部を終えた後に練習場を去り、午後の部に姿を見せなかったというニュースだ。
 
 当初、この日はオフの予定だったが、前日のトリノ戦で1-5の大敗を喫したことに激怒したシニシャ・ミハイロビッチ監督が、懲罰のため急きょ2部練習を組んだという経緯があった。
 
 エトーは午後に自宅のあるミラノで約束があるという理由で練習を無断欠席した模様。夕方になってマッシモ・フェレーロ会長が「2人の間に小さな意見の食い違いがあっただけ。問題はない」と"消火"に務め、深夜にはジェノバでミハイロビッチとエトーが直接話し合いを持ったことで、混乱は収束に向かう見通しとなった。
 
 メルカートでは、ボローニャへの移籍が決まったダニエレ・ガスタルデッロの穴埋めに、ニコラス・スポッリ(カターニャ)、モディボ・ディアキテ(デポルティボとの契約を年末に解消してフリーだった)の獲得に動き、ディアキテは2日にメディカルチェックまで行なったが、最後の最後でミハイロビッチ監督が拒否権を発動して破談になるという、これも大きな「事件」があった。
 
 ディアキテはその後カリアリと契約、サンプドリアは来夏ミランへのフリートランスファーが濃厚と見られているアルゼンチン人CBエセキエル・ムニョス(パレルモ)を半年レンタルで獲得するという慌ただしい結末となっている。
 
 サンプドリアの動きはこれにとどまらない。インテルからレンタル中だった21歳のMFジョセフ・アルフレド・ダンカンを完全移籍で買い取ったのに続いて、同じインテルから近年で最高の逸材と謳われる17歳のイタリアU-21代表FWフェデリコ・ボナッツォーリも450万ユーロ(約6億3000万円)で、さらにエトーが強く推薦したといわれる18歳のカメルーン代表FWファブリス・オリンガ(マラガ)もチェルシーとの競合を制して獲得するなど、将来に向けての投資にも余念がない。
 
 サンプドリアは今冬のメルカートで最も活発な動きを見せたクラブのひとつだった。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
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