「試合がなくても、サポーターと共に」ローマが75歳以上の年間チケット保持者に生活必需品を配布

2020年04月01日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

“最高齢”には主将のサイン入りユニホームも

ローマは75歳以上の年間チケット保持者に米や水、マスクなどを贈った。(C) Getty Images

 イタリアでは新型コロナウイルスの感染拡大を受け、生活必需品の買い物などを除いて原則として外出が禁止されている。

 そんな状況のなか、ローマが運営する非営利団体で、チャリティーや社会貢献活動などを通じて、持続可能な地域社会の実現を目指す『ローマ・ケアーズ』が、75歳以上のシーズンチケットホルダーに水や食料、マスクなどの生活必需品を提供した。クラブの公式サイトが伝えている。
 
 贈った品物は、パスタ、トマトピューレ、ビスケット、コーヒー、砂糖、塩、小麦粉、オリーブオイル、ツナ缶、ジャム、米、水、ビールなどの食料品のほか、マスク、ゴム手袋、消毒液、そしてローマのタオルマフラーなど。今シーズンの最高齢シーズンチケットホルダー、エリセオ・ロレンゼッティさん(1923年生まれの97歳)には、ローマのキャプテン、エディン・ゼコのサイン入りユニホームも贈られた。
 
 イタリアで新型コロナウイルスの感染者が増加するなか、ローマは50万ユーロ(約6250万円)を超える金額を調達し、ローマ市内の病院に集中治療用人工呼吸器や集中治療用の肺換気装置、治療用ベッドなどを寄付。また『ローマ・ケアーズ』もマスクや消毒液、ゴム手袋などの医療用品を配布している。
 
 ローマのCRO(最高売上責任者)を務めるフランチェスコ・カルボは、活動の理由をこう明かした。

「イタリア政府と地方自治体は、高齢者に家から出ないよう呼び掛けているため、このような時期に役立つ生活必需品を提供することにした。クラブとして小さな取り組みかもしれないが、試合が中断されスタジアムに足を運べない状況であっても、チームはサポーターと共にあること示したかった」

 ローマは今後も基金や寄付などを通じて、新型コロナウイルスに関する社会的支援活動を行っていくことを明らかにしている。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事