C・ロナウドら大物を顧客に持ち、クラブの「コンサル」も…代理人メンデスはどう大金を稼ぐ?

2020年04月02日 片野道郎

欧州サッカーに最も大きな影響力を行使する代理人/仲介人

J・フェリックス(左)やC・ロナウド(中央)などを顧客に持つメンデス(右)。(C)REUTERS/AFLO

 一時期と比べればその名前がメディアに出る機会は減ったものの、ジョルジュ・メンデスは今なおミーノ・ライオラ、ファリ・ラマダーニ、ピニ・ザハビと並んで欧州サッカーに最も大きな影響力を行使する代理人/仲介人の1人だ。
 
 2010年から10年連続で『グローバル・サッカー・アワード』の「年間最優秀エージェント賞」に選出されている手腕は伊達ではない。
 
 クリスチアーノ・ロナウドを筆頭に、ベルナルド・シウバ、ルベン・ネベス、ジョアン・カンセロ、ジョアン・フェリックスなどポルトガル代表の大部分、さらにはエデルソン、ファビーニョ、ハメス・ロドリゲス、アンヘル・ディ・マリアといった南米勢まで顧客には大物が多数。とりわけポルトガルのビッグ3(ポルト、ベンフィカ、スポルティング)からスペインやイングランドに20代前半のタレントを高額で移籍させることで、大きな利鞘を稼ぎ出してきた。
 
 そのエージェンシー『ジェスティフト』は、選手に加えてモウリーニョ、パウロ・フォンセカ(ローマ)、ヌーノ・エスピリト・サント(ウォルバーハンプトン)など、数多くの監督もマネジメントしている。
 
 さらにメンデスは、顧客である選手の利害よりも売り手/買い手となるクラブの側に食い込み、会長や強化責任者のコンサルタントのような形で大きな影響力を発揮する手法の先駆者でもある。
 
「国内でメンデスの息が掛かっていないクラブはない」と言われるポルトガルはもちろん、スペインではアトレティコ・マドリー、バレンシア、セビージャ、フランスではモナコやリール、イングランドではウォルバーハンプトン、イタリアではラツィオ、トルコではベジクタシュなど、メンデスが強化部門に食い込んで大きな影響力を行使しているクラブは少なくない。
 
 今夏のメルカートでも、様々な取引に絡んでくることは確実だ。
 
●主な顧客(仲介を含む)
クリスチアーノ・ロナウド(ユベントス)
ジョアン・フェリックス(A・マドリー)
ベルナルド・シウバ(マンチェスター・C)
ファビーニョ(リバプール)
ハメス・ロドリゲス(R・マドリー)
アンヘル・ディ・マリア(パリSG)
ルベン・ネベス(ウォルバーハンプトン)
ジョゼ・モウリーニョ(トッテナム監督)
 
文:片野道郎
※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年3月19日号より転載
 
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