エムバペの今夏去就は「ネイマール次第」。移籍するなら新天地は「一択」だ!

2020年03月18日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

ユーベには高嶺の花にすぎる。

エムバペとネイマールの去就は密接に絡み合っている。(C)Getty Images

 パリSGがひと夏に2人も3人も主力アタッカーを手放すというのは、普通に考えてありえない。
 
 したがって、もし今夏にネイマールが出て行くとすれば、キリアン・エムバペが移籍する目はなくなると見るべき。逆にネイマールが残ることになれば、パリSGがエムバペに対するレアル・マドリーのオファーに耳を傾ける可能性も出てくる。
 
 現時点において、エムバペの獲得を本気で考えているのは、マドリーだけだ。昨夏は前線にエデン・アザール、ロドリゴ、ルカ・ヨビッチを獲得したものの、いずれも世間を驚かすようなビッグディールとは言えなかった。
 
 基本的に目立ちたがり屋なフロレンティーノ・ペレス会長の性格を考えれば、今夏はメルカートの話題を一気にさらうようなスーパーディールの実現に動いたとしても何ら不思議はない。
 
 ちなみにマドリーは、インテルのラウタロ・マルティネス争奪戦にも割り込もうとしたが、選手本人がすでにバルセロナに言質を与えている関係もあり、何もできずに撤退する羽目になった。
 
 現時点で確かなのは、マドリーの最大のターゲットはエムバペであり、もしこのフランス代表FWが新天地を求めるとしたらマドリード以外の行き先は考えにくいということ。
 
 ただ、移籍話が本当に動き出すかどうかは、現時点では何とも言えない。ラ・リーガとCLの最終結果次第になるだろう。
 
 ちなみに、エムバペにはユーベも関心を寄せているが、さすがに高嶺の花にすぎる。マドリーとの争奪戦に勝つのはほぼ不可能だろう。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年3月19日号より転載
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
 

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