「負けでもいい」快進撃ヘタフェがELインテル戦をボイコットへ!コロナウイルスの脅威が深刻なミラノ入りを拒絶

2020年03月11日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ウォルバーハンプトンは渋々ながら…

このボルダラス監督の下、ELラウンド・オブ32でアヤックスを破ったヘタフェ。思わぬ形で快進撃が止まってしまうのか? (C) Getty Images

 セリエAは4月3日まで中断になった。新型コロナウイルスの影響でチャンピオンズ・リーグ(CL)やヨーロッパリーグ(EL)を延期すべきとの声も少なくない。

 3月12日のELラウンド・オブ16第1レグで、オリンピアコスと敵地で対戦するウォルバーハンプトンは、UEFAに延期を要請した。オリンピアコスのオーナーが同日、新型コロナウイルスの検査で陽性と判明したことを明かしている。

 だが、UEFAは延期を認めなかった。英公共放送『BBC』によると、ヌーノ・エスピリト・サント監督は「行かなければいけないなら行く。だが、我々は賛成しない。行くことはうれしくない」と述べている。

 クラブは公式声明で「これほど不確実で危機的な時期の遠征は、選手やスタッフ、サポーター、移動する全員の家族に不要なリスクを負わせるというのが我々の立場」と不服をうかがわせた。

「我々はサッカーよりも大事なものがあり、大勢の人々の健康はそのひとつだと信じている。だが、UEFAの決定と大会の完全性を尊重し、試合のために明日ギリシャに向かう」
 
 一方で、より強い姿勢で中断を求めたのが、12日にインテルと対戦するヘタフェのアンヘル・トーレス・ペレス会長。インテルの本拠地ミラノは、イタリアの中でも特に感染状況が悪化している地域だ。それだけに「劇的な改善がなければ、ヘタフェはミラノに行かない」と訴えている。

「試合の延期を求めるために、スペイン・サッカー連盟の助力も頼んだ。もしも我々が(ボイコットをして)負けとなるなら、それでいい」

 脅威が広がりつつある中、ラ・リーガやリーグ・アンは当面の間、無観客試合にすることを決めた。だが、当初は無観客試合で乗り切ろうとしたイタリア・サッカー界が中断を余儀なくされたのは周知のとおりだ。UEFAは、どのような決断を下すのだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
 

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