「ピエロめ!」「答えられるわけがない」アタランタ主将がスペインの記者に激怒!コロナウイルスの影響で現場は緊迫…

2020年03月10日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

セリエAを含むイタリアでのスポーツイベントは4月3日まで中断

スペイン入りした後の取材に対して怒りを露わにしたゴメス。 (C) Getty Images

 新型コロナウイルスの感染が急速に広まっているイタリアは、政府が3月9日、4月3日まですべてのスポーツイベントの中断を発表した。

 同日に開催された延期分のサッスオーロ対ブレッシァの一戦は、中断前のセリエAラストゲームとなった。その試合で2得点を挙げ、サッスオーロを3-0の勝利に導いたフランチェスコ・カプートは、ゴールを決めた際にあるカードをテレビカメラに向けた。

 カードには手書きのメッセージが綴られていた。それは、「すべてがうまくいくはずだ。家にいるんだ」というものだった。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、イタリアの著名人は必死に不要不急の外出を避けるように呼び掛けている。カプートの行動もその一環だ。チームの公式SNSもこのシーンを切り取ってアップし、サポーターに慎重な行動を呼び掛けている。

 ちなみに、ユベントス対インテルという大一番の延期を巡り、リーグ会長を「ピエロ」とこき下ろしてまで選手の健康優先を訴えていたインテルのスティーブン・チャン会長は、プリマベーラ(ユース)を大会から事実上辞退させることで、その姿勢を改めて強調した。

 インテルのユースチームは、ユースレベルのチャンピオンズ・リーグ(CL)にあたる「UEFAユース・リーグ」で、11日にフィレンツェでレンヌとのラウンド・オフ16に臨む予定だった。こちらは無観客での開催がUEFAによって示唆されていたが、試合に出場しないことを公式発表した。「不戦敗となることは分かっている」としたうえで、健康を優先しての決定としている。

 一方、現時点でUEFAはCLの試合を延期はしていない。10日にはバレンシア対アタランタの一戦が無観客で開催される。イタリアで特に感染状況が悪化しているロンバルディア州の街ベルガモを拠点とするアタランタは、9日にバレンシア入りを果たした。

 だが、ここでもトラブルが起きたようだ。

 伊メディアの報道によると、到着したアタランタの主将アレハンドロ・ゴメスは、スペイン・メディアの取材に憤慨したようだ。近寄ってきた記者を「今はインタビューできないだろう、答えられるわけがない」と窘めたが、それでも質問を続けた記者に対して、「ピエロめ!」と怒りをぶつけたという。

 CLでは11日のパリ・サンジェルマン対ドルトムントも無観客開催に決まった。新型コロナウイルスの影響は、着々とヨーロッパ全土に広がっている。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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