「メッシに憧れていたが…」“神童”ウーデゴーは、なぜバルサを蹴ってマドリー移籍を選んだのか?

2020年03月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

33年ぶりのタイトル獲得に王手

ここまで7ゴール・8アシストをマークしているウーデゴー。R・ソシエダを力強く牽引する。(C)Getty Images

 攻撃的なサッカーでスペインのサッカーファンを魅了しているのが、レアル・ソシエダだ。

 ラ・リーガでは1試合消化が少ないにもかかわらず、ヨーロッパリーグ圏内の6位。未消化のエイバル戦に勝てばチャンピオンズ・リーグ圏内の4位に浮上できる好位置につけている。

 さらに、3月4日に行なわれたコパ・デル・レイ準決勝・第2レグでは、1-0(2試合合計3-1)でミランデスを破り、ファイナル進出が決定。4月18日に開催される決勝で、宿敵アスレティック・ビルバオとのバスク・ダービーに勝利すれば、実に33年ぶりのタイトル獲得となる。

 その"ラ・レアル"の攻撃を牽引しているのが、ノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴーだ。レアル・マドリーからレンタル中の21歳は、ここまで27試合に出場して7ゴール・8アシスト。高度な左足のテクニックを武器に、チャンスメークとフィニッシュの両方で出色のパフォーマンスを見せている。
 
 2014年4月に母国のストレームスゴトセトで弱冠15歳にしてトップデビューを飾ったウーデゴーは、その4か月にノルウェー史上最年少で初キャップを刻むなど、"神童"として持て囃された。

 その年の12月、EU圏内の移籍が可能になる16歳の誕生日を迎えると、メガクラブからのオファーが殺到。そして15年1月にレアル・マドリーとの契約したのだった。

 だがこの時、バルセロナへ移籍する可能も小さくなかったようだ。7日に行なわれるそのバルサとの一戦(ラ・リーガ第27節)を前に、当時ウーデゴーの代理人を務めていたケント・カールセンがスペインのラジオ局『SER』に語ったコメントを、現地紙『AS』が掲載している。

「ノルウェーで最初の会談があり、その後にバルセロナに招待された。(SDのアンドニ・)スビサレータに会い、育成に力を入れていくプロジェクトについて話してくれた。バルサとアヤックスのチャンピオンズ・リーグの試合にも招待してくれて、特別な夜になった。

 ウーデゴーの父親も、ビッグクラブへの移籍は良いプランだと考えていたが、当時バルサは、未成年選手との契約を巡るペナルティーでFIFAから移籍禁止処分を受けていた。それが不利になった。マルティンはノルウェーでもう1年過ごすことになってしまうため、選手サイドが反対したんだ」

【動画】"神童"ウーデゴーのスーパープレー集はこちら!
 

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