【セルジオ越後】助っ人のフィットが鍵!? 印象に残ったFC東京の強力3トップに、ホンモノ感が漂うオルンガ

2020年02月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

団子レースのなかで助っ人の活躍が鍵を握る?

開幕の札幌戦で2得点を挙げたオルンガ(14番)。今後の活躍を予感させる衝撃的なパフォーマンスを見せた。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 2020年のJリーグが開幕したね。昨シーズンの王者であるマリノスがいきなり敗れたり、アントラーズが3失点してあっけなく敗北を喫するなど、強豪と言われるチームがいきなり出足でつまずいている。今シーズンも上位と下位の差はそれほどない混戦模様のJリーグになることを予感しているようだ。

 各チームのキャスティングを見ても、やはりずば抜けて戦力値の高いチームはないし、またいつもの団子レースが展開されそうだけど、そんななかで開幕戦では助っ人外国人がうまくフィットしているチームもあった。

 例えば、FC東京だ。前線のブラジル人3トップ。ディエゴ・オリヴェイラを軸に今季加入したレアンドロ、アダイウトンのコンビネーションはさっそくACLでも威力を発揮していたし、エスパルス戦ではアルトゥール・シルバも含めて、4人のブラジル人選手がそれぞれの個性を発揮して逆転勝利に貢献していたよね。

 あるいはレイソルのオルンガ。J2では1試合に8点を取って驚かせたけど、J1でのパフォーマンスは未知数だった。だけど、開幕戦の2ゴールは、本当にインパクトのあるゴールで、これからも活躍を十分に予感させるものだった。久々に"ホンモノ"の匂いがするストライカーだよ。こうした助っ人のフィット具合も鍵を握るだろうね。

 また今年は東京オリンピックが開催される年で、メンバー入りへ五輪世代の選手たちがしのぎを削る戦いも見ものだよ。ただ、まだまだどの選手もアピールが足りないね。もっともっと貪欲に結果を求めてほしい。マリノスの遠藤だって、開幕スタメンには入ったものの、得点に絡むプレーはなかった。そもそも、そのスタメンの座にしてもマテウスが移籍して空いた席に入ったわけでしょ。実力で誰かからレギュラーを奪い取ったわけじゃない。厳しいことを言うようだけど、こういう選手は候補にはなるけど、目玉にはならないんだ。

 同じように、今年大学から期待されてフロンターレに入った旗手や三笘だって同じ。大卒1年目だろうが、何年目だろうが、プロは結果を残さなければ生き残っていけない。トップクラスのチームには優れた助っ人外国人や代表クラスの選手もいるけど、そういう選手たちとの競争に勝って初めて、五輪の舞台が近づいてくると考えるべきだよ。
 

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