スペイン帰還を望むアーセナルMF、有力視されたバレンシア移籍にはマドリーが待ったをかける

2020年01月29日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

古巣のベティスも候補に

EURO出場をめざすダニ・セバジョスは、出場機会が得られるチームへの移籍を望んでいる。(C)Getty Images

 バレンシアは、ロドリゴを売却した場合の後釜候補のひとりとして、アーセナルのダニ・セバジョスをリストアップしている。

 周知のとおり、セバジョスは昨夏、レアル・マドリーからアーセナルに1年間のレンタルで移籍した。ただ怪我の影響もあり、最近は出場機会に恵まれていない。今夏に開催されるEURO2020出場をめざすセバジョスは環境を変えることを望んでおり、そのためなら減俸も受け入れる覚悟だという。

 セカンドトップのロドリゴとパスセンスに優れたMFのセバジョスは、ポジションもタイプも異なる。しかし、MFでありながら得点力も備えたセバジョスは、4-3-3システムの定着をめざすバレンシアのアルベルト・セラーデス監督にとって魅力的な人材であるのは間違いない。

 レンタル元のマドリーとしても、このままアーセナルで燻り続けるよりは、出場機会を得られる環境でプレーしてもらったほうがありがたいはずで、半年間のレンタル移籍という手法も、資金繰りに苦しむバレンシアと、来夏まで去就問題をペンディングにしておきたいマドリーの双方にとって都合がいい形だった。
 
 とんとん拍子に進むかと思われた交渉はしかし、移籍市場のクローズが間近に迫った段階で停滞。心変わりを見せたのは、マドリーだった。『MARCA』紙によると、ラ・リーガ、チャンピオンズ・リーグ、コパ・デル・レイのすべてのコンペティションでタイトルを争うライバルの、戦力アップを手助けすることになるというのがその理由のようだ。

 移籍先としては古巣のベティスも浮上しているようだが、はたしてスペイン復帰を狙うセバジョスの願いは叶うのか。今後の数日間、このアンダルシア出身の若者の動向から目が離せない。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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