「大人のサッカーをやってる」静岡学園の圧巻のゴールショーにレジェンドOBの“キング・カズ”も感嘆!【選手権】

2020年01月01日 羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb)

33年ぶりに全国の応援に

檜舞台に上がった母校の応援に駆けつけた三浦知良。目の前で繰り広げられたゴールショーには、思わず熱がこもった。 (C) SOCCER DIGEST

 圧巻のゴールラッシュにレジェンドOBも歓喜した。

 12月31日に駒沢陸上競技場で行なわれた全国高校サッカー選手権の1回戦で、静岡学園は岡山学芸館に6-0と完勝を収めた。

 5年ぶりとなった檜舞台で名門の力を見せつけた。序盤から個人技を活かしながらアグレッシブなサッカーを展開した静岡学園は、前半29分に井堀二昭が鮮やかなFKを突き刺して先手を取ると、34分には小山尚紀がドリブル突破から強烈な左足でのシュートを決めて、2点をリードして前半を終える。

 後半も静岡学園の攻撃陣は止まらない。46分と51分に井堀が豪快なミドルシュートを決めてハットトリックを達成。その後も中盤でのせめぎ合いをことごとく制して、岡山学芸館のカウンターを完璧に封殺し、試合終盤の77分とアディショナルタイム3分にも得点を挙げて、趨勢を定めた。

 試合後、母校の躍動に歓喜したのは、横浜FCに所属する元日本代表FWの三浦知良だ。「静学がここでやると聞いて、33年ぶりに見に来ました」と語った日本サッカー界のリビングレジェンドは、快哉を叫んだ"後輩"たちの戦いぶりに賛辞を贈った。

「静岡県勢は3年連続で1回戦負けしている。僕らの時代は静岡が絶対的だったし、ここのところ、磐田も清水も、調子悪いしね(笑)。だから、"サッカー王国"として、静学には何とか良いところまで行ってほしいと思っていた。その初戦で、良い入り方ができたと思うし、素晴らしい試合だったと思う」

 鹿島アントラーズ入りが内定している松村優太を始めとする多士済々のアタッカー陣が、随所に個人能力の高さを見せつけ、観る者を魅了した静岡学園。そんな母校のサッカーを三浦は、興奮気味に称えた。

「昔のサッカーと今のサッカーは一概には比べられないですけど、随所に個人技を活かした静学らしいスタイルが見れた。本当に成熟された大人のサッカーをやってるなと感じました。コンディションを崩さないように、良いリカバリーをして、2回戦もぜひ突破して、一番上まで行ってもらいたい」

"キング"からも絶賛される圧倒的なサッカーを見せつけ、見事に1回戦を突破した静岡学園は、最高の形で2019年を締めくくった。

【選手権PHOTO】静岡学園 6-0 岡山学芸館|県勢5年ぶり初戦突破!井堀二昭のハットトリックで6発発進!

取材・文●羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb編集部)
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