「正直勝ったと思った」「11人対11人でやりましょうよ」Jリーグが2019年の名勝負、ルヴァン杯決勝のドキュメンタリー動画を公開!

2019年12月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

史上稀に見る激戦の知られざるエピソードが満載

試合のターニングポイントとなった谷口がチャナティップを倒してしまったシーン。VARの判定で谷口は退場となるが……。(C) SOCCER DIGEST

 リーグカップ史上稀に見る激戦となったあの一戦の舞台裏では、何が起こっていたのか――。

 Jリーグは12月25日、YouTubeのJリーグ公式チャンネルにおいて、2019Jリーグルヴァンカップ決勝にスポットを当てた「10.26の回顧録~ルヴァンカップ決勝の知られざる物語~」を公開。関係者の証言から、歴史に残る名勝負の全貌を明らかにする内容となっている。

 登場するのは、試合の鍵を握った両チームの選手たちとこの試合を裁いた荒木友輔主審。川崎側は、2ゴールをマークした小林悠をはじめ、谷口彰悟、登里享平、阿部浩之、新井章太、そして鬼木達監督。札幌側は、自らの1得点を含む全3ゴールに絡むことになる福森晃斗、鈴木武蔵、チャナティップ、深井一希、進藤亮佑、さらにペトロヴィッチ監督が出演した。

「呪われてるんじゃないかな」。この一戦の立ち上がりをそう振り返ったのは川崎の登里だ。開始4分に先制点を許し、この試合前までに過去決勝では4戦4敗で得点0に終わっている相性の悪さが頭をよぎる。GK新井も自身の身体に当たって入ってしまった失点に「やっぱり、フロンターレは決勝でツイてないな」と感じたという。

 しかし、前半終了間際に川崎の阿部が試合を振り出しに戻す同点シュート。阿部の口からは、ゴールシーンでの狙いについて語られ、谷口も「あそこで1点を取って前半を終えるか、取らないで終えるかで大きな違いがあったと思う」と振り返る。

 そしてゲームは終盤88分に「正直、勝ったと思いました」と言う小林の勝ち越しゴールによって川崎が1点をリードし、後半もラストプレーとなるCKの場面へ。土壇場で2-2となる深井のゴールシーンでは、DF進藤が「1%でも得点の可能性が上がるプレーを選択しようと考えた」と振り返るパワープレー時の狙い、「中に入った時は常に狙っていこうと思っていた」という同点弾の深井本人の想い、さらに追いつかれた川崎側の心境などが語られていく。

 延長戦ではこの試合のターニングポイントのひとつとなった谷口の退場があった。ディフェンスラインの背後に抜け出そうとするチャナティップを自陣ペナルティエリアの手前で谷口が倒してしまう。当初はイエローカードの提示だったものの、VARチェックによる判断の末にまさかの退場宣告。谷口は「青天の霹靂みたいな感じだった」と述懐した。

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