【横浜|インタビュー】優勝の立役者マルコス・ジュニオールが挙げるMVPは?

2019年12月17日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「2点取っても、さらに3点目、4点目を狙いに行く」

移籍1年目で横浜のリーグ優勝に大きく貢献したマルコス。攻撃面での活躍はもちろん、守備面での貢献度も高かった。写真:徳原隆元

 トップ下、左ウイング、CFと複数のポジションでハイレベルなプレーを披露したマルコス・ジュニオールは、仲川輝人とともに得点王も獲得した。移籍1年目で横浜の15年ぶり4度目のリーグ優勝に大きく貢献した26歳のブラジリアンは、自身のハイパフォーマンスを認めつつ、「みんなの頑張りがあったからこそ」と振り返った。

――15年ぶりのリーグ優勝を決めた最終節のFC東京戦は、3-0の完勝。最後も横浜らしい攻撃的なサッカーで有終の美を飾りました。

「これまで通りに自分たちのサッカーをすれば、良い結果を得られることは、みんな分かっていました。最後の試合でも、それを証明できた。自分たちのリズムで戦えたからこそ、タイトルを獲れたと思っています」

――約3か月前のインタビューで、マルコス選手は「必ず優勝できる」と言っていました。"したい"ではなくて、"できる"と言い切っていたのが印象的でした。

「ハードに練習をこなしていたから、優勝"できる"と確信していました。そうした日々は、自信にもつながりますから。それに、F・マリノスのような攻撃的で、美しいサッカーをするチームは他にありませんでした。2点取っても、それで手を緩めるのではなく、さらに3点目、4点目を狙いに行く。そうしたスタイルを貫くことで、自分たちの力を信じることができた。あの時はまだ何も決まっていない状況だったし、サッカーは何が起きるか分からないけど、必ず優勝できる、と」
 
――今季を振り返って、チームの成長をどう感じていますか?

「シーズンの途中でシステムを少し変えたあたりから、流れが良くなったような気がします。最初、中盤の形はふたりのシャドーとアンカーを置く逆三角形でしたが、少なからず守備面に不安があったというか、カウンターでやられる部分がありました。そこから、アンカーではなくダブルボランチにして、トップ下を置く陣形にしてからは、守備も安定しましたし、チームとしてより成長できたのではないでしょうか」

――システム変更のタイミングで、それまでは左ウイングやCFでプレーしていたマルコス選手がトップ下に収まって、攻撃をリードする存在に。このコンバートが優勝の大きな要因でもあるのでは?

「タイトルに貢献できたのは間違いありませんが、それはひとつの要因に過ぎません。たとえば、ダブルボランチになって、そこでタカ(扇原貴宏)がレギュラーに定着したと思いますが、彼はスキルの高い選手で、常に良いパフォーマンスを見せていましたよね。ダブルボランチの仕事ぶりは素晴らしかったし、前線の選手たちは精力的に前からプレスをかけたり、守備陣も粘り強く守ってくれた。優勝できたのは、みんなの頑張りがあったからこそ、です」

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