カズがピッチ上でJ1昇格!「毎日上手くなりたいと思ってやってきた」13年ぶりのJ1へ、想いを語る

2019年11月24日 渡邊裕樹(サッカーダイジェストWeb編集部)

4月7日以来、リーグ戦3試合目の出場となった三浦知良。最年長出場記録を「52歳8か月26日」に更新した。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 J2リーグは11月24日14時から、各地で最終節の11試合を開催した。ニッパツ三ツ沢球技場で行なわれた、2位の横浜FC対17位の愛媛FCの一戦は、2―0でホーム横浜FCが勝利を収めた。

 勝利すればJ2で2位が確定し、J1への自動昇格が決まる横浜FC。大一番で会場の盛り上がりが最高潮に達したのは、87分のことだった。2-0で残りわずかな時間となって、背番号11がタッチライン際に姿を現わす。カズこと三浦知良が3人目の交代でピッチに立った瞬間だった。

 最後までピッチでボールを追ったカズはそのまま試合終了の笛を聞き、J1昇格の瞬間をピッチ上で迎えた。

 2006年に横浜FCでJ2優勝を飾って昇格を決めて以来、13年ぶりのJ1復帰となったカズは、試合後に取材に応じ、次のように語った。

「素直に、このホームでたくさんのサポーターの前で、最高の形で昇格することが出来たのが(嬉しかった)。その反面自分自身はベンチ外も多かったですし、試合に出れない日も続きましたので、悔しい想いもたくさんあります。それは当たり前だと思います」

 またJ1への昇格、さらにはJ1に定着することの難しさを解きながら、
「今日は試合前から緊張しました。初めてですね。緊張はするんですけど、ベンチに座っていても緊張するのは。
 今日決まらなくてもプレーオフには出場できたでしょうけど、プレーオフの難しさは過去2回味わっていますから、ここまできて、このチャンスは絶対に逃しちゃいけないっていう。でも光毅(斉藤光毅)とか松尾(佑介)とか、全然リラックスしてるんですよ。松尾とか全然緊張しないっすね。頼もしいです。光毅も俺がやってやるって出ていきましたしね。
 でも(カズ自身も)ピッチに立つと逆に(緊張しない)。落ち着く場所ですね」

 以前J1に出場したのが40歳の時。来季ピッチに立てば53歳で出場というJ1記録となる。
「(今季は)出場機会も少なく、2年連続でゴールできていない。そこ(J1でのゴール)を目標にしたい」と、クラブとの契約交渉は「まだ、そういう話はしていない」としながらも、来季への意気込みも語る。

「信じてもらえないかもしれないですけど、毎日上手くなりたいと思ってやってきた。そのために若手にもコーチにも相談します。それが貪欲にやり続けられる理由です」

 Jリーグ最年長選手のカズの目は、すでに来季に向けられている。毎年恒例のシーズンオフの自主トレもすでに予定が決まっているという。来季のカズからも目が離せない。

【横浜FC PHOTO】13シーズンぶりのJ1昇格でカズも唄う!笑顔&喜びの感動ギャラリー!

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェストWeb編集部)
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事