中島翔哉の“股抜きシュート”に仰天も…大卒1年目で初招集の荒木隼人が語るA代表とは? 「すべてが未来に繋がる」

2019年11月19日 羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb)

故郷・大阪での代表デビューへ

前日練習ではリラックスした表情をみせた荒木が、デビュー戦に向けて意気込みを語った。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 故郷でのA代表デビューに俊英DFが、やる気を漲らせている。11月19日に吹田で行なわれるベネズエラ戦に向けた森保ジャパンに初招集された、サンフレッチェ広島の荒木隼人だ。

 1年前まで関西大学のキャプテンとしてプレーしていた荒木は、今シーズンからユース時代に過ごしてた広島へ入団。すると、瞬く間にCBの定位置を奪取し、J1では第17節から先発フル出場を続けてきた。

 その活躍が評価されて代表入りを果たした23歳は、「非常に高ぶります。責任感というのも増してきた」と話し、16日から始まった代表での初練習を次のように振り返った。

「ひとつのプレーの強度であったり、質の部分をまだまだ高めなきゃいけないなと凄く感じました。パスも速くて、丁寧。そこに合わせていけるように自分自身がもっともっとトレーニングからやっていかないといけない」

 さらに得意としている対人プレーの中でも、驚かされることもあったという。

「昨日、中島選手と一瞬だけマッチアップするタイミングがあって、対応できたかなと思ったんですけど、うまいこと股を狙われてシュートを打たれてしまったんです。Jリーグだと対応できたかなと思うシーンでも、ここだと股を察して、素早く狙ってくるところはあるし、ステップももっとうまくならないといけないと感じた」

 ポルトガル屈指の強豪ポルトでプレーする代表のナンバー10に度肝を抜かれた荒木だが、ここまで努力を怠らずにスキルアップを続けてきたことで養ってきた自信に揺るぎはない。「過去のことはすべて未来に繋がっている」と話し、こう続けた。

「今がうまくいっていなくても、しっかり取り組むことで必ず未来は良くなると、ユースや大学で、自分の実体験を通して感じてきた。うまくいかない時もどうすればいいか、今日は何をしないといけないのかを毎日考えて過ごした結果が、今日ここに繋がっているのかなと思います。覚悟を持ってプレーすることも増えたと思う。プロ選手としてやっていく覚悟、日本代表としてやっていく覚悟、ここで生き残っていく覚悟が日に日に増してきた」

「ここがゴールじゃないので、また良い一日を積み重ねていきたい」と未来を見据えた若武者は、故郷・大阪というこれ以上ない舞台でのデビューへ、相当な覚悟を持っている。

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取材・文●羽澄凜太郎(サッカーダイジェスト編集部)
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