「いちばん大事な部分が優れている」元日本代表GK楢﨑正剛氏が考える、いま世界最高の守護神は?【インタビュー】

2019年11月07日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

「甲乙つけ難い存在」としたのが…

元日本代表GKの楢﨑氏が世界のGKについて語ってくれた。写真提供:WOWOW

 日本代表として4度のワールドカップに出場し、J1リーグの最多出場記録も保持する名GKの楢﨑正剛氏が、『サッカーダイジェスト』のインタビューに応じてくれた。

『WOWOW』の「リーガダイジェスト!」にゲスト出演した楢﨑氏に、ラ・リーガ3強のゴールマウスを守る、バルセロナのマルク=アンドレ・テア・シュテーゲン、レアル・マドリーのティボー・クルトワ、アトレティコ・マドリーのヤン・オブラクの3人について伺った。

 まず、テア・シュテーゲンについては、「特徴があって、現代的なプレーをするキーパーですね。(攻撃志向が強い)バルセロナでは難しい状況が多いと思いますが、それを救っている姿は凄いですよね」と評価。そして、クルトワについてはこう評した。

「技術も高いですし、体格が大きくて手足も長い。そういう選手が俊敏に動けてるところが強みですね」

 楢﨑氏が、その2人以上に評価しているのがオブラクだ。ラ・リーガだけに留まらず、現時点で「世界最高の守護神」として位置づけている。

「キーパーの最も大事な仕事はシュートを止めること、ゴールを決めさせないことです。その点がいちばん優れているのがオブラクだと思います。しかも、ただ止めているだけでなく、こういう動きがあって守れているというところを見たら、レベルが高いなと」

 そのスロベニア代表GKは、テア・シュテーゲンやマヌエル・ノイアー(バイエルン)のようにペナルティーエリアの外に飛び出すシーンは稀で、どっしりと構えている印象がある。どんなスタイルのGKと見ているのだろうか?

「いたってオーソドックスなスタイルだと思います。時代の流れがあって、足下が大事だとか、キーパーにも流行りもありますけど、いちばん大事な部分が優れているのがオブラクです。ハンドリングのセンスも好きですね」

 ディエゴ・シメオネ監督の下、欧州屈指の守備力を誇るアトレティコで、オブラクは4年連続のサモーラ賞(リーガで最優秀失点率のGKに贈られる賞)を獲得。「堅守」を象徴する存在だ。

「もちろん単純に失点が少ない点も評価できますし、それはチームのスタイルもあると思います。ただ、ひとりでピンチを凌いでいる場面もたくさんあります」

 また、そのオブラクと「甲乙つけ難い存在」としたリバプールのアリソンについては、「無駄なことをしませんし、ポジショニングがいい」と評価した。

取材・文●江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

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