8戦未勝利で降格ゾーンは目の前に…。残り4節で、湘南は「守る」べきなのか、「攻める」べきなのか?

2019年11月06日 佐藤香菜(サッカーダイジェスト)

失点を防げず、得点もできず…

G大阪に0-3で敗れた試合後、サポーターから𠮟咤激励の言葉をかけられる選手たち。(C)SOCCER DIGEST

[J1・30節]湘南0-3G大阪/11月3日(日)/Shonan BMWスタジアム平塚

 11月3日の30節・ガンバ大阪戦に0‐3で敗れた湘南は、8戦未勝利で5連敗、自動降格圏の17位・松本との勝点差はいよいよ「1」に迫った。

 残り4節、対戦相手は6位・C大阪、2位・FC東京、5位・広島という上位チームに加え、残留を争う松本(最終節にアウェーで)である。

 ここからが踏ん張りどころだが、G大阪に敗れた試合後、ミックスゾーンで取材に対応する選手たちの姿にはどことなく悲壮感が漂っていた。

【湘南0-3G大阪 PHOTO】怪我から復帰の宇佐美が2ゴール!G大阪が残留へ向けて大きな勝利!
 10分のセットプレーの守備で、ゴール前で岡本拓也と重なり先制点の献上に絡んでしまったDF山根視来は、このシーンを次のように振り返って肩を落とした。
「マンツーでついていた。(クロスボールが)間に落ちるかなと思って頭を入れたんですけど、(岡本)拓也くんも触れるボールだったのでバックしてきて……。マンツーはやっぱり、相手に最後までついて行かないといけない。僕の判断ミスでした」

 ただ、右サイドをドリブルで駆け上がったり、緩急をつけて縦パスを送るなど、幾度となく攻撃を活性化させていた。

「1試合スタメンを外れて、自分の中ですっきりしてこの2週間やってきた。ああいう(攻撃を活性化する)ところをもっと出していかないと、自分が出ている意味がないと思った。攻撃のつくりとか攻撃参加に関しては、今日はそれなりに良かったと思います」と、本人も手応えを感じる部分はあったようだが、「僕の1失点目もそうですけど、みんな、寄せなきゃいけないところが足りない。プレッシャーのかけ方が甘かったりする」部分があると捉えていた。

 また、この日はシャドーの位置で先発となったFW山﨑凌吾は、「1点取られてしまうと勝てていないので、先制点を奪われると"なかなか厳しい"というのはピッチの中で選手としても感じていて……」と明かしつつ、「先制点を狙っていた。ホームだったし、勝点3を狙いにいきました。僕自身、今日はシャドーでチャンスメイクのところではできた部分もありましたけど、もう少しゴール前に入っていきたかった」と悔しさを滲ませた。

 そしてボランチの松田天馬も、「失点するまでは練習した通り良い形でできていたと思いますけど、失点してからなかなか立て直すことができなかった」と、チームの失点に対する過敏さについて触れ、「細かいところになるんですけど、球際やコミュニケーションをもっと細かく突き詰めていかなければJ1で戦っていけないと感じましたし、改善していかなければ」と自らに言い聞かせるように力強く語った。

 そして主将のDF大野和成は、チームに必要なことについて次のように話した。
 

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