「妻を殺す」「娘がガンになればいい」“ブチギレ”騒動のアーセナル主将ジャカが謝罪。サポーターの過激な中傷に…

2019年11月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

心無い中傷に胸を痛めていたと告白

ピッチから去るなりユニホームを脱ぎ捨て、ロッカールームへ戻ったジャカ。 (C) Getty Images

 キャプテンという立場にもかかわらず、アーセナルのグラニト・ジャカがサポーターと対立する行動を取った背景には、心ない中傷の言葉の数々にナーバスになっていたからのようだ。

 ジャカは現地時間10月27日に行なわれたプレミアリーグ、ホームでのクリスタル・パレス戦で、タイスコアで迎えた後半途中に交代を命じられた際、観客の反応に苛立ちを露にしている。

 腕章を外して投げ捨て、ファンへの挑発を繰り返し、汚い言葉を吐きながらピッチを後にしたジャカ。ピッチを離れるや否やユニホームを脱ぎ、ベンチには戻らずにそのままロッカールームへ消えた。この行動に、多くのアーセナル・サポーターが激怒し、謝罪や放出を求める声が上がった。

 試合後の会見ではウナイ・エメリ監督が謝罪の必要を認めていたなか、ジャカは31日にインスタグラムで声明を発表。「説明」をしたいとし、「交代を巡って起きたことに大きく心を乱された。僕はこのクラブを愛し、いつもピッチ内外で100%を出している」と記した。

「ファンから理解されないという気持ちや、数週間、数カ月にわたって試合やSNSで中傷を繰り返されたことに、僕は深く傷ついた。『脚を折る』『妻を殺す』『娘がガンになればいい』などと言われていた。それに刺激され、(パレス戦の)スタジアムで拒絶されたと感じ、我慢が限界に達した」

 そして自らの行ないを恥じているとも綴っている。

「自分は我を忘れ、ポジティブなエネルギーでクラブやチームを支えるファンの人たちに敬意を欠くかたちで反応した。決して本意ではなかった。そう捉えられたのならば、申し訳なく思う」

 最後に、ジャカは「最初にサッカーが好きになった理由を思い出し、お互いをリスペクトするように戻るのが自分の願いだ」と、サポーターに和解を呼び掛けた。

「一緒に、ポジティブに、前進しよう」

 このジャカの投稿には、アーセナルの公式SNSアカウントほか、同じスイス代表のジェルソン・フェルナンデス(フランクフルト)らも励ましを寄せている。また、ガナーズからは「この中傷はひどすぎる」「君はキャプテンにふさわしくないと思うが、こうして発言してくれたことをリスペクトする」といった冷静なコメントも寄せられた。

 果たしてジャカの言葉を、ブーイングや中傷を浴びせたアーセナルのサポーターはどのように受け止めただろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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