【セルジオ越後の天国と地獄】アギーレが有罪なら、協会も任命責任が問われる

2014年12月11日 週刊サッカーダイジェスト編集部

「一切やっていない」とアギーレは関与を否定。

八百長疑惑がかかるアギーレ監督。仮に裁判で有罪判決が出たら、監督交代は免れない。 (C) SOCCER DIGEST

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※週刊サッカーダイジェスト12.23号(12月9日発売号)より
 
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 アギーレ監督の八百長疑惑が、連日のように新聞紙面をにぎわせているね。アギーレ監督が3年前に率いていたサラゴサが、最終節でレバンテを破って2部降格を回避した試合に八百長疑惑があるとして、スペイン検察庁が調査しているんだ。
 
 仮に八百長への関与が認められた場合、アギーレ監督には禁錮刑の可能性もあるという。アギーレ監督は、欧州組の視察を終えて12月4日に来日し、日本協会の聞き取り調査に応じたそうだけど、その約2時間に及ぶ聞き取りのなかで本人は、「一切やっていない」と否定していたようだ。
 
 スペイン検察庁の動きは分からないけど、八百長に関わった関係者全員の起訴に自信を持っていると言われているから、アギーレ監督の立場も危ういね。実際に協会が、日本代表監督の後任候補をリストアップしているという噂もある。
 
 仮に起訴されて有罪判決が出たら、監督交代しかないからね。サッカー界を追放になるかは分からないけど、少なくとも日本でキャリアを続けるのは不可能だ。
 
 一昨年に世間を騒がせた相撲の八百長問題を思い返しても分かるよね。八百長に対する日本人の嫌悪感は相当なもの。噂に上がっただけでも解任の声を上げる人もいるんじゃないかな。
 
 もしかすると、監督を代えるだけでは収まらないかもしれないね。協会の任命責任が追及される可能性だってある。アギーレ監督誕生に大きく関わったのは、当時、技術委員長を務めていた原専務理事と交渉役に当たっていたという霜田現技術委員長だ。
 
 こういう問題が出てしまった以上、彼らをはじめとする協会幹部も、なんらかの責任を取らされるかもしれない。
 
 まあ、アギーレ監督が起訴されたとしても、裁判が始まるのは来年1月のアジアカップ以降だろう。つまり、前回王者として挑むアジアカップには現体制のままで挑むはずだ。今はいろんな意味で、今後の動向を見守るしかないね。

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