「最悪のことが起きた」無念の交代後、武藤嘉紀が吐露した落胆。だが一方でクラブ内の評価は…

2019年10月01日 田嶋コウスケ

中盤に退場者が出てしまい、2トップの一角である武藤が交代を命じられる

レスター戦で先発出場した武藤だが、退場者が出る不運な状況もあり早々の交代となってしまった。(C) Getty Images

 試合後、武藤嘉紀は肩を落として取材エリアに現われた。

 姿を見た瞬間、その悔しさたるや相当なものであることは、表情と様子からすぐに分かった。「想像できる最悪のことが起こってしまった」と武藤。試合終了から、ほんの15分後に取材エリアに現われたせいか、途中交代の悔しさをまだ消化しきれていないようだった。

 落胆するのも当然だった。ここまでベンチスタートでの途中出場が続いたが、9月29日に行なわれたプレミアリーグ7節・レスター戦で今季初の先発を言い渡された。武藤がリーグ戦で最後に先発したのは、昨年12月26日のリバプール戦。1月に行なわれたアジアカップへの参加とシーズンオフを挟んだとはいえ、実に9か月もの間、このチャンスを待ちわびていたのだ。「ゴールを決めないことには序列が変わらない」「先発のチャンスが欲しい」とずっと訴え続けてきた27歳のFWにとって、序列を変える千載一遇のビッグチャンスだった。

 しかし、43分にニューカッスルのMFアイザック・ヘイデンが、不必要に激しいタックルを相手に浴びせて一発退場……。中盤の枚数が足りなくなったことから、2トップの一角として先発した武藤が交代を命じられ、45+1分にピッチを後にした。無念の交代だったのは、首を左右に降りながら選手通路口に消えていく様子からも伝わってきた。

 取材エリアで、武藤は静かに語り始めた。
 
「(先発は)やっとだったんだけど……でも、退場者が出ると交代するしかないというか。退場者が出てしまったら、前(=2トップ)のどちらかを削る……。練習でも良かったし、本当に今日(点を)取れる気がしてたからこそ、いやぁ悔しい……。あってはならない、想像できる最悪のことが起こってしまった」

 4−4−2の2トップ一角として先発した武藤は、立ち上がりから精力的に走り回った。2トップでコンビを組むジョエリントンのやや後方に位置し、中盤とのリンクプレーや守備もこなした。そして、チャンスと見れば、ディフェンスラインの背後に走り抜けてスルーパスを引き出そうとする。最前線と中盤を行き来しながら、積極的にゴールを狙っていった。

次ページ決定的なチャンスもあったが…

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