英5部で前代未聞のハプニング! 怒れる主審が8人のボールボーイ全員を一発退場に!

2019年09月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

控えGKがベンチにいない“珍事”も発生

逆転で首位を撃破したヨービルだが、せっかくの快勝劇も最後は後味の悪さが残った。(C)Getty Images

 イングランドのナショナル・リーグ(実質5部)で前代未聞のハプニングが起こった。
 
 現地土曜日に行なわれたのは、3位ヨービル・タウンvs首位ブロムリーの大一番。ホームのヨービルが3-1とリードして迎えた84分、ゲームを裁いていたアーロン・ジャクソン主審がひとりのボールボーイに退場を命じる。さらにその1分後には、残りのボールボーイ7名にも"レッドカード"を突き付け、ボールを拾う者も手渡す者も皆無という驚きの展開になったという。ホームスタジアムは大ブーイングに包まれた。
 
 はたしてなにが問題だったのか。英公共放送『BBC』の解説者で、このゲームを観戦していたクリス・スピットルズ氏が次のように証言している。
 
「試合終了10分前に、まずひとりのボールボーイがブロムリーのサム・ウッドになかなかボールを渡さなかったんだ。ずいぶん時間を掛けるものだからさすがに主審が注意を与えたんだが、その直後にまた同じ少年がやらかした。主審が彼に退去処分を命じると、今度はほかのボールボーイたちが抗議の意思を示して、誰ひとりとしてボールを渡そうとしない。怒った主審が強引にボールを奪い取り、彼らすべてを退場処分にして、係員にトンネル(ピッチへの通路)まで誘導するように命じたんだ。あんなの見たことないね!」
 
 当然、試合はそのまま続行され、ピッチ外に出たボールは審判団や控え選手などが拾って対応したようだ。
 
 上位争いの大事な試合だっただけにボールボーイも勝利に貢献したいと思ったのだろうが、さすがに度を越していたのか。それとも、主審の感情的にすぎたジャッジだったのか。SNS上では賛否両論が飛び交っているが、地元メディアによると、ヨービルの選手たちがボールボーイたちとヒソヒソ話をしていたとする目撃情報もあるようで、さらなる波紋を呼びそうだ。

 
 ちなみにこの試合では"珍事"がもうひとつ発生している。
 
 開始8分、ヨービルのGKマーク・カズンズが重傷を負って交代を余儀なくされてしまう。しかしこの日、ヨービルは控えGKをひとりもベンチに置いていなかった! なんとDFのクリス・ブッシュが代役を任されることになったのだ。22分にFKから先制された守護神ブッシュだったが、その後は予想に反して好守を連発。チームは徐々に盛り返し、前半終了間際に同点とすると、終盤の72分、77分に連続ゴールを挙げて一気に突き放したのである。そんな矢先に起きたのが、前述の「ボールボーイ全員OUT」だった。
 
 兎にも角にもヨービルは快勝を収め、首位ブロムリーとの勝点差を1に縮めた。ただ、なにかしらの追加処分が下される可能性はゼロではない──。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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