昨季はチームMVP級の活躍も…。ファン・ソッコは守備の要に“復帰”できるか?

2019年09月14日 古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)

五輪の銅メダルやリーグ優勝など経験は豊富だ

ファン・ソッコは名古屋戦でジョーを封じ込んだ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ26節]清水3-2名古屋/9月13日(金)/アイスタ
 
 清水は先制されながら、西澤健太の2ゴールと河井陽介の今季初ゴールで逆転勝ち。終盤には波状攻撃を受けるもCBのファン・ソッコと二見宏志、GKの大久保択生を中心に耐え、勝点3を獲得した。
 
 ファン・ソッコは「まずはチームが勝てて良かったけど、先制点を与えてしまったことは反省点。2失点目もディフレクションで、崩されて入れられたわけではないんですが、これをどう捉えるかによって今後のチームの成長も変わると思う」と振り返った。
 
 8試合ぶりに先発し、勝利に貢献したファン・ソッコだが、ここ最近は吉本一謙や二見の後塵を拝していた。熾烈なレギュラー争いのなかで、絶対的な存在ではなくなっていることは確かかもしれない。

  とはいえ、この韓国人CBは2012年のロンドン五輪にU-23韓国代表として全試合に出場し、銅メダル獲得に大きく貢献。さらに15年から2年間所属した鹿島などでリーグ優勝を経験。韓国代表でも4試合出場している。
 
 昨季はチームMVP級の活躍を見せ、シーズン終了後に作成した『2018年Jリーグ総集編』ではチームMVPの選出を、ファン・ソッコと北川航也のどちらにすべきかで大いに頭を悩ませた(結局は北川を選出)。
 
 そんな実績十分なファン・ソッコも、今季はパフォーマンスが安定しなかった。昨季、CBのコンビを組んだフレイレが湘南へと移籍し、即戦力候補のヴァンデルソンもJの水に馴染めずに退団。メンバーが固定されなかったことも影響してか昨季ほどの活躍は見せられていなかった。
 
 その後、今夏に加入した吉本にポジションを奪われ、ベンチを温める日々が続いた。そんな時に7日の練習試合で吉本が左膝を痛めて離脱。名古屋戦で8試合ぶりのチャンスが回ってきたのだ。
 

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