【ミャンマー戦|戦評】シュート30本で2ゴール…白星発進は評価もフィニッシュ精度不足は根深き課題だ

2019年09月11日 本田健介(サッカーダイジェスト)

白星スタートを切れたことはなによりだが…

ワールドカップ予選を白星発進した日本。ただ、チャンスを仕留め切れない場面も目立った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[カタール・ワールドカップ・アジア2次予選]日本 2-0 ミャンマー/9月10日/トゥウンナ・スタジアム
 
 一にも二にも結果が求められるワールドカップ予選だ。2次予選の初戦、しかも雨でぬかるんだ慣れないアウェーのピッチでのゲームで、無失点で勝ち切れたことがなによりの収穫と言える。
 
 現に4年前はホームでシンガポールと0-0で引き分け、波乱のスタートとなっただけに、「過去の入りが特に悪かったので、僕はそれを経験していますし、上々の入りだと思います」という長友佑都の言葉にも頷ける。
 
 ミャンマーは雨期にあたり、日本代表が現地入りしてからも晴れ間を見られたのは数えるほど。試合当日も昼過ぎから激しい雨が降り続き、ピッチは多くの水分を含んでいた。だからこそ「かなりぬかるんでいました。足の負担はいつもよりきましたし、ボールを蹴るのも難しかった。簡単ではなかったです」(長友)と、日本は難しい対応を強いられたようだ。
 
 それでも吉田麻也は「ウォーミングアップで結構回せるな」という感覚も抱いていたようで、日本はシンプルにプレーする場面と、しっかりつなぐ形を柔軟に使い分け、攻撃を展開。16分に中島翔哉の目の覚めるようなミドルで先制し、26分には堂安律の左からの正確なクロスを中央で南野拓実が頭で合わせて追加点。ここまでは高く評価できる内容だった。
 
 しかし、その後は打てどもネットを揺らせず。結局、シュート数では30本対2本と相手を大きく上回るも、ゴールは前半の2点のみ。日本の積年の課題であるフィニッシュの精度不足を露呈し、今後に向けて不安を残した。
 
 

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