混乱を生んだC大阪×川崎戦のゴール判定。C大阪の猛抗議で覆ったジャッジに川崎側の声は?

2019年09月02日 本田健介(サッカーダイジェスト)

確かにボールはゴールラインを割っていたが…

審判団に抗議した川崎の選手たち。ただC大阪のゴールは認められた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J125節]C大阪2-1川崎/9月1日/長居
 
 映像で見返せば確かにボールはゴールラインを割っていた。C大阪と川崎が対戦した一戦、開始2分に混乱を呼ぶシーンが起こった。
 
 C大阪のCKの場面、左から藤田直之が入れた低いボールにマテイ・ヨニッチがヘッドで合わせ、川崎のGKチョン・ソンリョンがセーブ。こぼれ球を瀬古歩夢が詰めると、咄嗟にチョン・ソンリョンはボールを掻き出し、副審はフラッグを上げずにプレーは流された。
 
 もっともプレーが切れたところでC大阪の選手たちが猛抗議。当の瀬古が「入っていました」と自信を持って振り返ったように、C大阪陣営はゴールを審判団に主張したのだ。
 
 すると主審と副審はピッチサイドで協議。結果的にゴールが認められるのだが、今度は判定が覆ったことに川崎の選手たちが抗議。ただその主張は認められずに、ゲームは進行。13分に阿部浩之のゴールで川崎が追いついたが、54分に鈴木孝司の移籍後初得点で勝ち越したC大阪が勝利を掴んだ。
 
 試合後、やや複雑な表情を浮かべたのは川崎の選手たちだ。ボールがゴールラインを割った点には理解を示しつつ、審判団がどのようにジャッジを下したのかが不明だった点には、釈然としない想いがあったようだ。
 
 鬼木達監督は「試合中に直接レフェリーとは話せなかったので、終わってからなぜ判定が変わったのか訊きましたが、なかなか答えが返ってこなかったです」と語り、キャプテンの小林も「自分たちがそういう形にしてしまった責任ですし、審判を責められる判定ではなかったと思います」と振り返りつつ、「ラインズマンは最初は認めず、その後、主審とラインズマンのやり取りでなにがあったのかは分かりませんでした」と語る。
 
 また中村も「誰が判断したのかというところだと思います。最初はスローイン(で再開)という話にはなっていました。ただその瞬間でイエスかノーをつけないといけなかったので、仕方はなかったと思います。僕らはその後、しっかり追い付いたわけで、後半早々に失点したのがもったいなかった」と説明。
 
 結果的には誤審というわけではなかったが、主審と副審の間でどのような話し合いがもたれてゴールが認められたのか、そこが曖昧だったのは事実だ。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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