プロ2クラブからオファーをもらいながら進学を選んだ選手も…J注目の素材が居並ぶ帝京長岡は日本一に辿り着けるか?

2019年08月27日 安藤隆人

京都内定の谷内田、U-18日本代表の晴山をはじめ、全国上位の戦力を誇る

現在プリンス北信越で3位につける帝京長岡。写真:安藤隆人

 プリンスリーグ北信越の12節。3位につける帝京長岡はホームで6位・アルビレックス新潟U-18との一戦で、シュート数20本と相手の2倍以上を放つなど、猛攻を仕掛けたが1-1のドロー決着に終わった。
 
「勝ちきれなかった。もっと落ち着いてつないだり、やれることはあった」
 
 こう語ったのは京都サンガ内定のMF谷内田哲平。今年の帝京長岡は彼を筆頭にU-18日本代表のFW晴山岬、MF田中克幸、DF吉田晴稀といったプロ注目の選手がずらりと並び、『最強世代』とも呼ばれているチームだ。他にもGK猪越優惟、DF丸山喬大、FW矢尾板岳斗など好素材が揃い、全国的に見ても十分に上位を狙える戦力を誇っている。
 
 しかし、インターハイ予選では準決勝で日本文理に敗れ、プリンスリーグ北信越でも丸岡に首位独走を許し、2位の富山一とも勝点差3をつけられているなど、思うように結果が出ていない。
 
「注目の世代と言われて正直プレッシャーはあります。でも、その中でしっかりと結果を出さないといけない。インターハイ予選では自分たちの甘さが出て負けて、インターハイに出場をした北越がベスト8まで行って、正直『自分たちのはずだったのに』と悔しさが大きかった。もうああいう思いはしたくないので、まずは守備からしっかりと取り組んで、その上で攻撃力を生かしたい」
 
 守備の要である吉田晴は、新潟U-18戦後にこう語ったように、この試合も守備を連動させながら、谷内田、矢尾板、晴山のラインを軸にテンポの良い攻撃を仕掛け、決定機を何度も作った。しかし、前述した通りフィニッシュのところで新潟U-18のGK土山龍都のファインセーブや相手の身体を張った守備に阻まれ、ゴールを割ったのは44分に谷内田の左CKから晴山がヘッドで合わせた1本だけだった。
 
 チームにとっては痛恨とも言えるドロー。吉田晴はその後、松本山雅FCへの練習参加が決まっており、「しっかりとプロの練習でいろんなものを吸収して、個人のためだけではなく、チームに還元できるようにしたい」と意気込んだ。
 

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