【横浜】国際舞台で豪快な一発を叩き込んだ技巧派レフティ三好康児の“右足”の精度は?

2019年08月02日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「右足で余計なことはしないほうがいい(笑)」

利き足でない右足の精度については、「シンプルに当てにいくのは大丈夫」と語る。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 A代表初招集となった先のコパ・アメリカについて、横浜F・マリノスの三好康児は「想像していたとおり、大きな大会でした」と振り返る。
 
 三好は日本の全3試合すべてに出場。2-2で引き分けたウルグアイ戦では2得点の活躍ぶりで、その名を広く知らしめたが、「もとから(A代表でも)"できる"とは感じていたので」と、自信に満ちた表情を浮かべる。
 
「まだまだ足りない部分があるのは分かっているし、そこは伸ばしていかないといけない」と謙虚に語る一方で、「A代表には力のある選手がいて、ずっと活躍している選手もいますけど、そういう人たちと比べても、すべてが劣っているとは思わない。呼んでもらえれば、A代表に相応しい働きができると、そういう自信はありました」。
 
 東京五輪世代の最注目アタッカーは、テクニカルな左足が大きな武器だが、先述のウルグアイ戦での1点目は、"右足"で豪快に決めてみせた。意外性のある一発。実際のところ、利き足ではない右足の精度はどのレベルにあるのだろうか――。
 
――ウルグアイ戦の1点目、右サイドでパスを受けて、対峙するDFを抜く時の、相手のタイミングを外すフェイントは見事でした。
「最初は、クロスを上げようか、カットインしようか、相手を見て判断しようと思っていて。そうしたら、縦に抜けるスペースがあったので、そっちに持っていきました」
 
――落ち着いていましたよね。
「けっこう周りは見えていましたね。割と冷静に。しかも、珍しく右足のシュートでしたし」
 
――三好選手は左利きですが、やはり右足のシュートは珍しい?
「そうですね。縦にあれだけスペースが空いていなかったら、右に持ち出すことはないので。右にも左にも行けるような状況なら、まず左を選択すると思います」
 
――右への持ち出しに迷いがなかったように見えたので、自信があるのかな、と。
「そんなに自信があるわけではないですよ。右に行けなくもないけど、できれば行きたくはない(笑)」
 
――今日の練習で、右足ですごいキックミスがありましたよね? でもウルグアイ戦では右足で強烈な一撃を突き刺す。右足が得意なのか、苦手なのか、よく分からない……。
「シュートとか、シンプルに当てに行くのは右足でも大丈夫です。でも、チップキックとかはできないです」
 
――微妙な"さじ加減"が必要なキックは難しい?
「今日の練習でのキックミスは、ファーにちょっと浮かそうと狙って蹴ったら、やっぱりああいうふうにポーンと行っちゃう。右足で余計なことはしないほうがいいって感じです(笑)」
 
――右足はシンプルに。
「左足なら、なんとなくフィーリングで蹴っても大丈夫なんですけど……いや大丈夫というか、僕、左利きなので(笑)。右はフィーリングで蹴ると、だいたいミスるので、シンプルに蹴ることを心がけています。シュートとか、コースは狙いますけど、余計なことは考えない。もしかしたら逆にそれがいいのかもしれませんね」
 
取材・文●広島由寛・本田健介・多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
 
※本記事は、サッカーダイジェスト8月8日号(7月25日発売)掲載の記事から一部抜粋・加筆修正したもの。

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