指揮官も手放しで称賛!京都橘ボランチ・佐藤陽太はガンバ仕込みの“予測する守備”で次戦の大エース阻止なるか

2019年07月31日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

「西川にゲームを作らせない」次戦は大型FWの阻止を誓う

準々決勝で「佐藤と志知のダブルボランチは効いていましたね」と監督も拍手を送る。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[インターハイ準々決勝] 京都橘2-1北越/7月30日/東風平運動公園サッカー場
 
 真夏の沖縄で開催中のインターハイ(全国高校総体)で、京都橘が過去最高のベスト4へ進出。快進撃を見せている。
 
 北越との準々決勝で、チームのエンジンとして存在感を発揮していたのが、ボランチの2枚、主将の佐藤陽太と志知遼大だ。サイドへの的確に散らしで、はたまた前線への長短を織り交ぜた鋭い縦パスで、攻撃にリズムを生んでいた。米澤一成監督も手放しで賛辞を贈る。
 
「佐藤と志知のダブルボランチは効いていましたね。良く消してくれましたね。あそこがなければ、終わっていました。相手が上手かったですし、ポジショニングも良かった。彼らからすれば、いっぱい赤い選手がいるという感じだったはず。そこを消してくれた。前のやつをうまく使いながら消してくれたのは、評価できると思いますね」
 
 佐藤もボランチでコンビを組む志知とのプレーに手応えを感じている。
 
「相手を背負って、そこで一回溜めができるんで、ボランチの志知と僕が前向きでサポートしたりして、攻撃に厚みっていうのをかけれる。相手をブロックできるっていうのは去年はできなかったので、今年は攻撃のバリエーションが増えたかなと思います」
 
 攻撃時のプレーはもちろん、守備でもインターセプトなど、ボール奪取でカウンターの芽を摘み、相手の攻撃を中盤でシャットアウト。それを証明するように、この試合では京都橘が敵陣でボールを回す展開が多かった。

  佐藤は中学時代ガンバ大阪Jrユースに所属しており、守備の仕方はそこで学んだという。
「身長が小さいんですけど、だからといって、できないことが多いわけじゃない。先に予測する守備っていうのはガンバでは学んできていて、今ではインターセプトとかもできるようになっていると思います」
 
 相手の動きやポジショニングを予測して先に動く。ユースに上がれなかったことは悔しかった。しかし、G大阪で経験し、学んできたことは京都橘でも大いに活かせている。ベスト4の相手は、C大阪への加入が内定しているFW西川潤を擁する強敵・桐光学園(神奈川)に決まった。
 
「桐光学園は西川潤がポイントになってくると思うんで、真ん中で出場するのであれば僕と志知でケアしながら潰したりして、西川にゲームを作らせないっていうか、ポイントを潰して自分たちのペースにしていきたい」
 
 この高校世代屈指の注目株に自由を与えなければ、桐光学園は攻撃の大きなピースをひとつ失うことになる。佐藤が得意とする"予測する守備"で、相手のエースを抑え、念願の決勝進出なるか。京都橘のダブルボランチに注目だ。
 
取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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