【移籍市場超速報】ナポリ、故障離脱インシーニェの代役候補はアユーとジャッケリーニ。ローマは左SBロドリゲスに興味なし

2014年11月12日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

ベニテス監督が求めるのは「戦術的なウインガー」

前十字靭帯の断裂という重傷を負ったインシーニェの穴埋め候補として、ナポリはアユー(右)とジャッケリーニ(左)をリストアップ。1月の獲得を目指す。 (C) Getty Images

【ナポリ】インシーニェの穴埋め候補にA・アユーとジャッケリーニ
 
 ナポリは、11月9日のフィオレンティーナ戦で前十字靭帯を断裂し、今シーズン中の復帰が絶望視されているロレンツォ・インシーニェの穴を、冬のメルカート(移籍マーケット)で埋める必要に迫られている。
 
 ラファエル・ベニテス監督が求めるプロフィールは、インシーニェ同様守備の局面においても実質的な貢献が期待できる「戦術的なウインガー」。その第一候補と目されるのは、ガーナ代表のアンドレ・アユー(マルセイユ)で、すでにクラブ間のコンタクトが始まっている模様だ。
 
 もうひとりの有力候補と見られているのが、サンダーランドでプレーするイタリア代表エマヌエレ・ジャッケリーニだ。チェゼーナで頭角を現わし、ユベントスで代表に登り詰めたこの29歳は、現在故障で戦列を離れているが復帰は間近。ナポリは復帰後のパフォーマンスを注意深く見守ることになるだろう。
 
【ローマ】リカルド・ロドリゲス獲得の意思はなし
 
 ローマのサイドバック補強について、マスコミではスイス代表リカルド・ロドリゲス(ヴォルフスブルク)の名前が取り沙汰されているが、我々の調査によればローマは獲得の意思を持っていない。その最大の理由は、割高な移籍金と年俸。ヴォルフスブルクとの契約は2016年までだが、近いうちに延長が見込まれており、その際には高額の移籍違約金が設定されることが予想される。
 
 また、サバティーニSDは、アシュリー・コール、ホセ・ホレバスという現有戦力と比較して明らかに上回るプレーヤーだとは評価しておらず、高額投資には見合わないというのが結論だ。
 
【翻訳】
片野道郎
 
翻訳者からのごあいさつ
 イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
 
 イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
 
 セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
 
 ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
 
 ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
 
 そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
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