ザッケローニ、『Sky Sport』で本田、長友、日本について語る

2014年11月05日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

右サイドに適応し、走り込みのタイミングも身についてきた。

ザッケローニ前監督がイタリアのTV番組に出演。本田について何を語ったのか――。 (C) Getty Images

 前日本代表監督のアルベルト・ザッケローニが、11月3日深夜(イタリア時間)、『Sky Sport』の討論番組『Sky Football Night』に、旧知の友人でもあるチェゼーナのリーノ・フォスキSDとともに出演、セリエAから日本代表まで様々な話題についてコメントした。以下がその内容だ。
 
<ミランと本田について>
「インザーギ(監督)はクラブの内外に大きな高揚をもたらした。とりわけ開幕当初はそれがはっきりと伝わってきた。このミランは、相手がスペースを与えてくれた時に本領を発揮するチームだ。それが見出せない時には、両SBを同時に上げるというリスクを冒すが、そのしっぺ返しを食らうこともある。パレルモ戦(10節/0-2)ではまさにそれが起こり、最終ラインが困難に陥った」
 
「(オーナーのシルビオ・ベルルスコーニの介入が監督の選択に影響を与えるかどうかは)誰が監督かによる。監督に意見を言うのは彼の権利だと思うが、それを検討して最終的な決断を下すのは監督だ。私個人の経験を言えば、あまり介入は受けなかった。一度だけ意見が一致しなかったことがある。私は4バックよりも3バックのほうが、守備が安定するという確信を持っていた。それは、前線にベテランだがゴール前では違いを作り出してくれる強力なアタッカーを擁していたという理由もある。彼らに中盤に戻って守備に手を貸してくれと言う気にはならなかった。ミランにおいて、4バックは当然の大前提だという雰囲気があったが、それはかつてそれですべてのタイトルを勝ち取ってきた経験があるからだ。しかしメンバーが変わればチームもシステムも変わるものだ」
 
「本田は優れたテクニックと非常に高い持久力を備えている。一見疲れているように見えるかもしれないが、実際はそうではない。90分を通して同じペースでプレーできる。元々は足下にパスを受けてのプレーを好む選手だが、右サイドにもよく適応して、走り込みのタイミングも身についてきた。フィジカルが強いのでそう簡単にボールを失わない。最近は相手も本田をリスペクトして当たりに行かず、ディレイするようになってきた。このミランに大きな貢献を果たすことができるはずだ。昨シーズン、移籍当初は調子が良くなかったが、今は違う」

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