「欧州レベルのフィジカルではないが…」久保建英の「強み」と「弱み」をスペイン・メディアが徹底分析!

2019年06月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

「何度も簡単に倒れ過ぎる」

コパ・アメリカでは全3試合に出場した久保。堂々たるプレーぶりだった。(C)Getty Images

 ブラジルでのコパ・アメリカに臨んだ日本代表は、2分1敗でグループステージ敗退となったものの、18歳の久保建英は堂々たるプレーを披露。チリ戦とエクアドル戦でセカンドトップとして先発し、小さくないインパクトを残した(ウルグアイ戦では途中出場)。

 開幕前にFC東京からレアル・マドリーへの移籍(新シーズンは、Bチームにあたるカスティージャでプレー)が決定したこともあり、この大会での久保のパフォーマンスは世界中から注目を集めた。

 スペイン・メディア『Managing Madrid』は、その俊英の特集を組み、コパ・アメリカにおけるプレーを分析。「ウイークポイント」と「ストロングポイント」に分けて紹介している。


●ウイークポイント

「カスティージャのラウール・ゴンサレス新監督が、久保に与える課題は少なくない。(初戦の)チリ戦では、何度も簡単に倒れ過ぎていた。チリは久保がボールを持つと身体を寄せて、頻繁にそれを奪取した。DFに背を向けてパスを受けた時には、身体の弱さから収められなった。

 久保はチリの選手のフィジカルの強さに苦しんでいた。これからヨーロッパで何が待ち受けているかを"味見"することができただろう。今シーズン(FC東京で)、フィジカル面が改善されたという触れ込みだったが、欧州で戦うにはもっと身体的に鍛えなければいけないのは明白だ。実際、チリ戦では9度もボールを奪われ、これはどの選手よりも多かった。
 

(第3節の)エクアドル戦でも、7度もボールを奪われた。身体が小さいが故に評価されにくいが、リオネル・メッシやエデン・アザールはDFに倒されないように上半身を鍛えている。マドリー・ファンは、久保がヨーロッパのサッカーにアジャストするまで、忍耐強く待つ必要がある。

 ただ、そのエクアドル戦では、スペースがあったこともあり、それほど悪い内容ではなかった。DFを苦しめていた。

 この2試合を通して、久保はいい時間帯と悪い時間帯がはっきりしていた。また、セカンドストライカーとしてプレーしたにもかかわらず、『パスではなく、自ら持ち込んでいけばいいのに』と思わせる瞬間があった。とはいえ、ゲームが進むにつれて、とりわけ後半は敵の守備陣を苦しめ、裏をかいて、フリーのチームメイトにパスを出すシーンもあった」
 

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