【鹿島】ACL広島戦に向け、気合い十分。クォン・スンテの勝利を呼び込むファインセーブ

2019年06月15日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

ジャンプ一番、辛うじてボールを弾き出す

C大阪戦で好守連発のクォン・スンテ。4日後のホームでのACL広島戦は「必ず勝たなければいけない」と意気込む。写真:滝川敏之

[J1第15節]鹿島 2-0 C大阪/6月14日/カシマ
 
 映像を見返すと、鹿島のGKクォン・スンテはあおむけの状態で、安堵の表情を浮かべると同時に、自らのミスを自覚するようにペロッと舌を出していた。
 
 2-0で迎えた76分。藤田直之の狙いすましたループシュートを浴びる。やや態勢を崩しながらも、ジャンプ一番、辛うじてボールを弾き出し、そのままピッチに倒れ込んだ。
 
「クロスが来ると思って、少し一歩前に出てしまった。結果的に止めることができましたが、そういうところの判断ミスは修正しないといけません」
 
 10分には、水沼宏太の至近距離からのシュートに対し、素早く前に出てブロック。「アントラーズというチームは、無失点で守っていれば、前線が点を取ってくれて、勝利につなげられるチーム」と語るように、クォン・スンテは自らの仕事を全うし、リーグ戦では3試合ぶりの勝利に大きく貢献した。
 
 中断明けの最初のゲームで、チームに良い流れを呼び込むハイパフォーマンスを披露した。このC大阪戦の4日後には、連覇のかかるACLのラウンド16が控える。相手は同じJクラブの広島。昨季の鹿島での戴冠を含め、全北現代時代と合わせれば同大会で3度の優勝経験を誇るクォン・スンテは、ホームでのファーストレグに向け、気合い十分だ。
 
「まずはホームでの試合なので、必ず勝たなければいけない。去年の良い経験がありますので、ホームで勝つことをみんな意識していると思います。是が非でも勝ちたい」
 
 アジアを舞台とする熾烈な戦いを制するには、頼れる守護神の活躍が不可欠だ。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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