【連載・東京2020】遠藤渓太/後編「ふたりの外国人監督の下で掴んだ手応えと東京五輪への想い」

2019年06月17日 サッカーダイジェスト編集部

プロに入って一番感じた違いは、ゴールキーパーの質

ルーキーイヤーで出番を掴む。プロとしての自覚は早い段階で出てきたという。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 2020年に開催される東京五輪。本連載では、活躍が期待される注目株の生い立ちや本大会への想いに迫る。
 
 3回目は、抜群のドリブルテクニックを誇り、局面の打開力に優れる遠藤渓太が登場。横浜F・マリノスの下部組織出身で、ユースでの最終学年ではクラブユース選手権でチームの優勝に大きく貢献、自身は大会MVPと得点王を獲得し、トップ昇格を勝ち取った。
 
 プロ入り後は1年目から出場機会を得て、早い段階でA契約を勝ち取る。背番号が18から11に変わった3年目の昨季には、ルヴァンカップのニューヒーロー賞を受賞。迎えた今季も左サイドを主戦場に、横浜の『アタッキング・フットボール』を支える貴重な戦力として、際立つパフォーマンスを披露している。
 
 チャンスメーカーにもフィニッシャーにもなれる成長著しいアタッカーは、ここまでどんなサッカー人生を歩んできたのか。後編では、プロになってから芽生えた意識や手応え、そして東京五輪への想いに迫る。
 
前編はこちらから
【連載・東京2020】遠藤渓太/前編「中学時代は『△』評価も、気がつけば"敵なし状態"に」

中編はこちらから
【連載・東京2020】遠藤渓太/中編「"幼馴染でありライバル"の存在が刺激になった」
 
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――プロ入りしてからは1年目でリーグ戦23試合に出場。それだけ多くの出番を得られるのは、自分でも驚きだったのでは?
「『まさか』って感じでした。やっぱりリーグのデビュー戦となった新潟戦で勝てたのが一番大きかったですね」
 
――しかも、いきなり先発出場でした。
「チームの調子が上がっていなかったので、監督は何かを変えたかったんだと思います。それで、たまたま練習で良いパフォーマンスができていた僕が使われたんです」
 
――緊張したのでは?
「それはかなり。でも細かいことを考えていても仕方がないので、ピッチに入った時には、もうやるしかないなって心を切り替えました」
 
――プロになると責任感も大きくなりますか?
「そうですね。見られる機会も多いし、不甲斐ないプレーはできません。ただ、今はいい意味で、もうそんなに人の目は気にならなくなりました
 
――プロとしての自覚が芽生えたのはいつ頃?
「やっぱり試合に出始めてからです。結構早い段階で出てきました」
 
――ユースとの一番の違いは?
「ゴールキーパーの質です。ユースの時は強いシュートを打てば入ったけど、プロの選手には簡単に止められてしまう。コースを狙わないと全然入りません。トップチームに上がった当初はそこを一番感じましたね」
 

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