【三浦泰年の情熱地泰】ブラジル編|再渡伯、サッカーに囲まれた日々が再び!

2019年05月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

2月の州選手権の時とは様子が違ったコリンチャン対サンパウロの一戦

コリンチャンアリーナのスタンドからの風景。名門対決にスタンドも超満員だ。

 今年は、1年のうちの半分をブラジル・サンパウロを拠点にして生活し、半分を日本で生活するという新たな時間の使い方をしているが、これまでのブラジル生活で多くの刺激や気づきを得ている。
 
 5月14日に再渡伯して、あっという間に2週間が経った。
 
 さすがはサッカー王国ブラジルだ。飽きる事なく毎日サッカーに触れることができる。TVのチャンネルを合わせればサッカー。その日の試合。歴史。トーク番組。すべての曜日において生で試合観戦もできる。
 
 週末には、友人のブラジル人とコリンチャンアリーナへCorinthian(コリンチャン)対 São paulo (サンパウロ)のブラジル選手権を観戦に行ってきた。
 
「コリンチャンアリーナ」
 2月にも同カードを観戦したが、サンパウロ州選手権とは違い、戦術的にも選手のモチベーションもスピード・判断も、止めて蹴るも、すべてにおいてハイレベルな試合を観ることができた。
 
 ここでブラジルリーグの説明をしておこう。現在ブラジルで行なわれているのは、ブラジル選手権。ブラジル全土で1部2部でセリエA、Bと分けて行なう。JリーグのJ1、J2という形と同じだ。
 
 同時にコパ・ブラジルという日本でいうカップ戦、そして昨年の上位チームはリベルタドーレス杯も同時に戦う。
 
 2月、3月で行なわれていたのは各州で行なう大会。日本で言えば県大会だが、広いブラジルでは県だとエリアが狭過ぎるので、地区、地域大会。関東、関西、東海、九州で行なわれる選手権大会だと思ってくれれば分かりやすいだろう。
 
 サンパウロ州であれば、コリンチャン、サンパウロにパルメイラス、サントスというクラブがあり、リオデジャネイロ州であればフラメンゴ、バスコ、フルミネンセなどがある。州選手権もそれぞれ1部から4部くらいまでカテゴリーがある。ちなみに、サンパウロの1部は名門が多く、そうした強豪が2部に落ちることも珍しくない。
 
 さらに、U-23、20も同じように行なわれ、育成年代もU-17、15、13、11と細かく分かれている。
 
 細かく調べて書いているわけではないので、申し訳ないが概ねこんな感じで進んでいる。
 
 今回はサンパウロのホームMorumbi(モロンビ)で、11時キックオフのデーゲームも観戦した。リーグなのに昼前キックオフは珍しい。
 
 U-23の開幕戦ポンチプレッタ対アバイをカンピーナスまで行って観戦したり、気になっている選手と食事をして話をしたりと充実した時間を費やしている。
 
 そんな中、週末のダービーは感じることのできた試合であった。
 
 立ち上がり6分で、ホームのコリンチャンが先制したこともありゲームは動いた。
 
 僕は試合を観戦しに行くと、必ず気になることがいくつかある。今の立場であれば自由に自分が思うままにサポーターのように観戦すれば良いのであるが、何故かそれはできない。せっかく一緒に来たのだから、友人と話しをしながら見れば良いのだがそうでもない。無言で見入ってしまう。
 
 試合の内容が凡戦であっても、同じ事は言える。やはり交わす言葉は少ない。
 
 そうしたなかで、僕がまず見ているのは選手たちのテンションやモチベーション。その日の選手の勢い。攻撃的か守備はアラートか? 選手は監督に与えられた戦略に集中して入ったか? と同時にそれがあるのかないのか?
 
 この試合の熱はサポーターも当然だが、選手の動きでも伝わってきた。
 

次ページ本気の南米選手にどれだけ自分のプレーが通用するのか? 日本の若手には大きな経験

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事