【名古屋】松本に完封負けした原因は?ジョーの欠場とともに浮き彫りになった課題

2019年05月27日 本田健介(サッカーダイジェスト)

「いつも通りのことができなかった」(風間監督)

開幕から5連勝中だったホームで今季初黒星。松本の堅守を崩せなかった。写真:徳原隆元

[J113節]名古屋0-1松本/5月26日/豊田ス
 
 開幕5連勝、そして503分の無失点とクラブ記録を更新していた今季のホームでの強さを鑑みれば、信じられないような敗戦だった。
 
 J1の13節で、松本を本拠地・豊田スタジアムに迎えた名古屋は0-1の完封負け。16分にカウンターから失点すると、最後まで相手の堅守を崩せず。前日に首位のFC東京が今季初黒星を喫し、勝点6差を詰められる絶好機だっただけに、痛恨の敗戦と言える。
 
 気温31℃、ルヴァンカップとの連戦で疲労もあったのだろう。ただ「それは言い訳にはできない」という吉田豊の言葉には頷ける。影響があったとすれば、水曜日のルヴァンカップ・神戸戦で右足首を負傷したジョーの欠場だろう。名古屋の攻撃に対応した松本のDF橋内優也は「相手チームのことなので何とも言えないですが」と前置きしながら、名古屋の攻撃に少々、違和感を持ったという。
 
「後半に一回あったんですが、シミッチ選手が(長谷川)アーリア(ジャスール)選手にバイタルに斜めに入れて、3人目の動きで危ないシーンを作られたんです。もしかしたら、ゴール前にジョー選手がいると、迷いなくああいうパスを入れてくるのかもしれないです。実際に(ジョーのいる名古屋と)試合をしたことがないので分からないですが、不在だった影響はあったのかなと。
 
 全体的にボールの回しも中央を使ってくるよりも、外に外にという、自分たちのゾーンの外、コの字を描いたような形でした。厳しい部分はありましたが、サイドを剥がされても中に大きい選手がいなかったですし、中央を突破するにしてもドシっとポストプレーをできる選手もいませんでした」
 
 エースの不在は名古屋にとっては痛かったはず。もっともそれだけを敗因とすることもでない。現に風間八宏監督も「いつも通りのことができなかった」と指摘し、「狭いスペースに逃げてしまった。また前線の選手は受けることができなかった。それはDFと同じ動きをしてしまったから。一番はそこのところで、(ハーフタイムに)いつも通りやろうという話をした」と振り返る。

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