ブルーノ・メンデスって何者?C大阪の逆襲の鍵を握る助っ人に注目すべし

2019年05月12日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

ポストワークも、ただフィジカルにモノを言わせるわけではない

屈強なフィジカルが魅力のひとつだが、スペースに動いてスルーパスを引き出す柔軟性も兼ね備える。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 11節の横浜F・マリノス戦に勝利したセレッソ大阪は、リーグ2連勝。7節の札幌戦から3試合連続でノーゴールと深刻な得点力不足に悩まされていたものの、10節の松本戦から調子を上げている。
 
 復調の立役者のひとりが、2トップの一角で強烈なインパクトを放っているブラジル人FWのブルーノ・メンデスだ。
 
 今季ブラジルのグアラニ(保有元はウルグアイのデポルティーボ・マルドナド)から期限付きで加わったB・メンデスは、184センチ・77キロの屈強なフィジカルとスピードが持ち味。U-20ブラジル代表に選出された経歴もあり、2015年から17年にはポルトガル1部のヴィトーリアでもプレーした、24歳ながら確かな実力を誇る助っ人だ。
 
 フィットに時間がかかり開幕当初こそレギュラーに定着できていなかったものの、リーグ2試合目の先発出場となった松本戦で値千金のヘディング弾でチームに4試合ぶりのゴールをもたらすと、横浜戦でも巧みなポストワークを披露し、65分には水沼のゴールをアシスト。187センチの都倉賢と居並ぶ2トップは迫力満点で、いまやチームの攻撃を牽引する存在になりつつある。

 ポストワークと言っても、ただフィジカルにモノを言わせて相手を抑え込みながらボールを収めるだけではない。時にはスペースに走り込みながら、スルーパスを引き出し、DFを困惑させる。特筆すべきは、その判断の素晴らしさで、『居てほしいところに居る』のである。
 
「前線で身体を張ってキープして、タメを作ったりとか、味方が休む時間を作ったりするのが自分の特徴」
 
 そう語るB・メンデス自身も、最近のパフォーマンスには手応えを感じているようだ。「練習の成果が出てきている。監督にもいろいろ言われるし、ボールの予測と試合の展開などによって、キープすべき時と裏に抜ける時を瞬間で判断しているんだ。もちろんセレッソに入る前から練習はしていたけど、ここに来てから一生懸命やっている結果どんどん良くなっているし、連係も取れていろんなプレーにつながっているんだよ」と話す。

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