【名古屋】大量失点に泣いた昨季の面影はなし! 風間八宏監督に訊いたホーム4試合連続完封の要因

2019年04月29日 本田健介(サッカーダイジェスト)

昨季はリーグワーストタイだった失点数が…

選手に指示を送る風間監督。試合後には手応えを口にした。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ9節]名古屋1-0広島/4月28日/豊田ス
 
 J1の9節で広島をホームに迎えた名古屋は、序盤こそ5バック気味で守る相手に苦戦したが、37分に先制。ジョアン・シミッチ→前田直輝→長谷川アーリアジャスール→ジョーと華麗につないで、右サイドを抜け出したジョーのクロスに和泉竜司が飛び込むと、こぼれ球を前田が決めた。その後もチャンスを作りながら追加点を決められなかった点は課題だが、ホームでは開幕から4試合連続での完封勝利を飾った。
 
 風間八宏監督も「前半は相手をどう崩すか、そこに特化したと思います。まだまだチームとして可能性はありますし、少し疲れ、リズムが出ない時も選手の意思がひとつになっていました。前後半を通して素晴らしかったと思います」と手応えを語る。
 
 広島を下したことで順位は2位に浮上。光るのは失点数の減少で、リーグワーストタイの59失点だった昨季に比べ、今季は9節を終えてリーグで3番目に少ない6失点と、強度が増している。
 
「攻撃と守備を分けて考えることはない」というのが、風間監督の口癖であるが、では完封勝利が増えた理由はなんなのか。試合後に訊いた。
 
「それはどうでしょう。ただ辛抱強くなったところはあるとは思います。それに守備と攻撃を分けて考えずにやっていますが、常に自分たちが攻撃をすること、自分たちの枠の中に相手を常に押し込んで試合をすることができるようになってきたと感じます」
 
 自分たちでボールを主体的に動かし、失えば即座に回収する。「攻撃と守備を分けて考えない」とはこうしたプレーの連続性を指しており、「我々のトレーニングは狭いなかでやっている」と、チーム全体のコンパクトさを維持することで、相手に考える暇を与えずに、攻守で圧倒する場面が増えているのだ。
 
 風間監督は「相手を見ながらサッカーをできるようになった」とも評価する。まだまだ伸びしろを残すチームが、さらにどんな進化を見せるのか。首位のFC東京を猛追するなかで、その変化は楽しみだ。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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