“チーム愛”あふれるアーセナル・サポの「観戦会」に潜入取材!ひと際歓声を浴びた選手は?

2019年04月23日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

日曜の遅い時間帯にもかかわらず…

大いに盛り上がったアーセナルのサポーター観戦会。写真:江國森

『ワールドサッカーダイジェスト』誌では、同じチームを愛するサポーターが集まって熱い応援を繰り広げる観戦イベントに潜入する「FUN FUN FAN通信」を連載中だ。第3回は、日本でもファンが多いことで知られるアーセナルの観戦会(4月7日のエバートン戦)におじゃました。

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 新宿御苑駅から徒歩1分、アーセナル・ファンの本拠地『HIGHBURY』に到着したのはキックオフ1時間前の21時頃。店はまだ通常営業中で、赤のシャツを纏った方はちらほらいる程度。「観戦会モード」になったのは、30分ほどしてからだ。

 一般のお客さんが店を後にすると、椅子を取り除いて「立ち見席」を"増設"。そうこうしているうちに、サポーターの方が続々と集まってきた。

 前回取材したリバプール観戦会で目撃した「KOPオンリー」のような張り紙こそないが、店のオーナーである安藤耕平さんの「グーナーですか?」という質問に、「イエス」と即答できない方は残念ながら入店NG。日曜の遅い時間だったにもかかわらず、20人ほどの熱きグーナーが集結した。驚いたのは、外国の方が5人ほどいたことだ。
 
 試合が始めると、安藤さんが応援団長よろしくチャントを先導し、立ち上がりからハイテンション。10分にCKからエバートンに先制を許しても、落胆する様子はいっさいなく、イレブンの背中を後押しする。

 シュートを外したラカゼットには、『ジャパネットたかた』のメロディーに乗せた「ラ~カジェット、ラ~カジェット~」という応援歌が。これが、この店オリジナルのチャントというやつか!! 歌詞カードもしっかりと用意されているので初めて方も安心だ。

 なかなか決定機を作れなかった前半を終え、後半頭からピエール=エメリク・オーバメヤンとともにアーロン・ラムジーがピッチに入ると、一同大歓声。今シーズン限りでユーベに移籍するウェールズ代表MFは、その勝負強さでファンから愛されているのだ。

 二枚替えで多少は攻撃の形が作れるようになったものの、その分オープンな展開になり、同点に追いつくどころかピンチの連続。結局、最後までエバートンにペースを握られたまま、0-1で敗れてしまった。観戦会取材3回目にして初黒星だ。

 ただ、ミスをしてもヤジではなく拍手を送るグーナーの応援には、チームや選手への愛が感じられた。元アーセナルのテオ・ウォルコットが登場したシーンで、歓声が沸いたのもしかりだ。

 そんな愛情たっぷりの応援が楽しめるグーナーの観戦会に、ぜひ参加してみては――。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部)

※『ワールドサッカーダイジェスト』2019年5月2日号より転載
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