レアルの15歳・中井卓大は日本人初となる“トップ昇格”を果たせるのか――。「18歳」がひとつの分岐点に

2019年04月19日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

中井が次のステージに進める可能性は?

順調に成長を遂げている中井。今夏以降はどのカテゴリーでプレーをするのか注目だ。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 小学4年生の時に海を渡り、レアル・マドリーの下部組織でプレーをする中井卓大。現在15歳の若武者は異国の地でトップチーム昇格を目標を掲げ、奮闘を続けている。
 
 中井は今春に日本で言うところの高校1年生に進級。クラブではカデーテA(日本のU-16チーム)に所属しており、現在は昨秋からスタートしているリーグ戦の終盤を迎えている。

 クラブの広報によると、各地域ごとに分かれて争う総当たり方式の戦いで、チームは首位を独走。27試合終了時点で2位のアトレティコ・マドリー(25試合消化)に13ポイント差を付けており、来週末に行なわれるゲームで勝利を収めれば、2節を残して優勝が決まる状況だ。
 
 スペインでトップクラスの実力を誇るチームで、中井は4-3-3のインサイドハーフでレギュラーの座を確保。今季は24試合に出場し、6ゴールを記録しているという。

 4月19日から神奈川県の平塚市で開催されている"キリンレモンカップ"では、初日の2試合に連続で先発出場した。世代別代表の活動で主力が5名不在のチームで、中軸として見事な立ち振る舞いを披露。2試合目ではキャプテンマークも託されており、スタッフや選手から信頼を得ていることが伺えた。
 
 ただ、ここまで順調にステップアップを果たしている中井も、トップチーム昇格までの道のりは長い。
 
 現在中井が所属しているカテーデAは6番目の位置付け。その上にはトップチームを頂点にカスティージャ(Bチーム)、17歳から19歳の選手で構成されるフベニールのA、B、Cが存在するのだ。
 
 今夏、中井はカデーテAのカテゴリーを修了。そのため、昇格するか否かの可否が間もなく下される。クラブの広報によると、現在25名が所属するカテーデAから昇格する可能性があるカテゴリーは、フベニールBとCのふたつ。「6月にシーズンが終わり、すぐに来シーズンもマドリーでプレーできるかの判断がなされる」ようで、フィジカル面の発育状況によって、どちらのチームに属するか決められるという。ここまでは、90パーセント以上の選手がどちらかに昇格できるそうだ。

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