変化と踏襲――ジェフ千葉の絶対軸、佐藤勇人が明かす監督交代後の状況とJ1昇格への道筋

2019年04月17日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

佐藤勇が感じた江尻監督就任後の変化は?

現在は怪我で戦列を離れている佐藤勇。ただ、チームの変化は外から見ていても感じ取れると話した。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 開幕から僅か4試合で監督交代に踏み切った千葉。フアン・エスナイデル前監督がチームを去って早1か月が経過し、江尻篤彦監督のもとで5試合を戦った。
 
 その間の成績は2勝2分1敗。4節までが2分2敗だった点を踏まえると、監督交代という名の劇薬に一定の効果があったと言えるだろう。ただ、今季初の連勝を飾った7節を最後に勝利から遠ざかっている。
 
 J2は42試合の長丁場。巻き返しは十分に可能でJ1昇格を諦めるような時期でもない。ここから千葉はいかに巻き返し、悲願のトップディビジョン復帰を勝ち取ろうとしているのか。キャプテンの佐藤勇人にチーム現状と今後の攻勢プランを尋ねてみた。
 
 取材を行なった4月17日は、奇しくも監督交代から丸1か月のタイミング。江尻監督の考えやチームで目指す方向が徐々に定まってきたなかで、"千葉のバンディエラ"が強調したのはピッチ内外での"変化"だ。
 
 とりわけ、トレーニング後のスタンスは大きく違うという。
 
「居残り練習をひとりでやる選手もいれば、複数人でグループになって、コミュニケーションを取りながらやる人もいる。それが今まで出来なかったので、大きいですね」
 
 エスナイデル体制では全体練習後の居残り練習を禁じられていた。だが、江尻監督就任後は解禁に。選手たちは自分たちのペースでメニューに取り組んでいる。この日は茶島雄介と堀米勇輝が高卒1年目のGK相澤ピーター・コアミを捕まえ、FKの練習に励んだ。

 また、別の場所ではGK陣が居残りでトレーニングを行ない、乾貴哉と新井一耀はパスを交換。それぞれが自らの課題を見つけ、調整を続けていた。
 
 彼らの取り組みに対し、佐藤勇も目を細める。
 
「チームの雰囲気は良い。自分たちで話して、練習から細かいところを解決しようとしているところが見えている。(自身は怪我のため屋内調整ですけど)眺めていても、そういう光景が見える。終わった後に選手と話しても、雰囲気は凄く良いですと言っている」

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