【横浜】“上手い”から“怖い”へ――三好康児の大きな「伸びしろ」への期待感

2019年03月30日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

逆に言えば、あとは“決め切る”だけだった

ゴールこそ奪えなかった三好だが、自慢のテクニックで横浜の攻撃をスピードアップさせるなど、その存在感は際立っていた。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[J1第5節]横浜0-0鳥栖/3月29日/日産ス
 
 改めて、その軽やかな身のこなしに目を奪われる。いわゆる"半身"でのボールの受け方が抜群に上手い。パスのスピードを殺さずに前を向く。三好康児のそんな何気ない動作が、横浜の攻撃を滑らかに加速させる。
 
 もっとも、本人は「個人的な感覚で言えば、もう少しできたと思う。今日はそこまでスムーズさがなかった」と言う。また、「後半は少しボールを受けられないシーンもあった。自分の特長を出すためには、受ける回数をもっともっと増やさないと」と反省の弁を述べる。
 
 プレーに関与する回数は多い。幅広く動き回りながら、スピーディかつテンポ良くボールを出し入れして、攻撃の突破口を開こうとする。そしてフィニッシュにも積極的に絡む。「得点を奪うのが自分の仕事でもある。そこは常に意識している」。ただ、鳥栖戦では3本のシュートを放つも、いずれも不発に終わった。「枠に入れていればっていう場面もあった。それで勝てるかどうかが分かれてくる」と悔しさを滲ませる。
 
 逆に言えば、あとは"決め切る"だけだった。チームとして連動した崩しはできている。その中で三好は効果的なプレーで貢献していたのは事実だ。しかし、決定力という点ではたしかに物足りなかった。
 
 今季から横浜に新天地を求めた三好が、"上手い"選手であることはすでに証明されている。次のステップとしては、勝負を決するような、相手にとって"怖い"存在になれるか。それだけのポテンシャルは間違いなくあるはずだ。伸びしろの大きさを感じさせるレフティのさらなる成長と進化を期待したい。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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