【ボリビア戦|戦評】勝負を決めたのは“レギュラー組”の力。スタメン総入れ替えに意味はあったのか?

2019年03月27日 本田健介(サッカーダイジェスト)

しっかり勝ち切った点は評価されるべきなのかもしれないが…

後半途中に乾と中島が交代。その中島が決勝点を挙げた。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[キリンチャレンジカップ2019]日本 1-0 ボリビア/3月26日/ノエビアスタジアム神戸
 
「基本的には総替えで戦うつもりです」
 
 前日会見で説明していた通り、森保一監督はボリビア戦のスタメンを、22日のコロンビア戦(0-1)から全員変更。A代表歴の浅いフレッシュな顔ぶれを並べた。
 
 元々、指揮官は3月の2連戦に臨むにあたって、1月のアジアカップから13人の選手を入れ替えている。これはアジアカップに参加したことでクラブでの序列を落とした海外組への配慮や、大迫勇也、長友佑都らが怪我を抱えていたための措置だったが、指揮官は「日本代表としてのベースをさらに広く、強固にしていけるようにしていきたい」と、候補選手のパイを広げることをテーマに掲げていた。
 
 その背景を踏まえると、ボリビア戦はチームとしての練度を高めるよりも、初選出や森保ジャパン初参加の選手の"アピール"や"代表への慣れ"が目的となったわけだ。
 
 だからこそ、ボランチで先発した小林は「この試合で始めて一緒になった選手もいて、探りながらやった部分はあった」と語っていたが、コンビネーション面で拙い部分があったのは仕方のないことと言える。そのうえでしっかり1-0と勝ち切った点は評価されるべきなのかもしれない。
 

 それでも決してレベルが高いとは言えなかった今回のボリビアを相手に、先発メンバーで大きなアピールをできた選手がいなかった点には小さくない失望を覚えた。
 
 橋本拳人ら奮闘した選手もいたが、結局、決勝ゴールを生み出したのは、途中出場の"三銃士"中島翔哉、堂安律、南野拓実で、結果的には彼らの能力が引き立てられるゲームとなった。その意味でボリビア戦でハッキリしたのは、"レギュラー組"とそれ以外のメンバーの厳然たる力の差たった。
 

次ページ探り探りのプレーが多かった

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事