【日本代表】“新旧10番”対決。香川真司と中島翔哉、より輝きを放ったのは――

2019年03月23日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

そもそも中島と香川の“共演”はこれが初めて

コロンビア戦で初の“共演”となった香川(10番)と中島(8番)。より輝いたのは――。(C)SOCCER DIGEST

[キリンチャレンジカップ]日本 0-1 コロンビア/3月22日/日産スタジアム
 
"豪華なカルテット"が形成されたのは、65分だった。
 
 この日、最初の交代カードで、森保一監督は2トップの一角に収まっていた鈴木武蔵を代えて、香川真司を投入する。今回の3月シリーズで「10番」を背負うMFはピッチに入ると、鈴木と2トップを組みつつ、1・5列目でプレーしていた南野拓実に対し、左手で"前に上がれ"とジェスチャーで伝える。
 
「武蔵が抜けてからは、僕が前に入って。僕がトップ下をやるより、真司君がやったほうが、もう少し、中盤と関わって、ビルドアップのところでスムーズに上手くいく場面が増えるので」(南野)
 
 攻撃陣の編成は、1トップ気味に南野、2列目は左から中島翔哉、香川、堂安律が並ぶ。"新ビッグ3候補"に、昨年のロシア・ワールドカップでは不動のトップ下だった男が加わる。抜群のタレントを誇る4人はどんな化学反応を起こすのか、そんな期待を膨らませてくれる贅沢なユニットだった。
 
 結果的に、71分に堂安律がベンチに退くまでのわずかな時間では見せ場はほぼなかったが、まだ見るべきポイントはあった。ロシア大会以来の招集となった香川が不在の間、「10番」は中島のものだった。今年1月のアジアカップは右足の負傷で大会直前にチームを離れたが、用意されていた背番号は当然、ナンバーテンだった。
 
 香川の代表復帰で、どちらに10番が託されるか注目を集めたが、周知のとおり、10番は香川、中島には8番が与えられた。
 
 中島自身、「前から言っていますが、そこまで番号にはこだわっていない。番号はただの番号」と周囲の喧噪をよそに、自分がいかに良いパフォーマンスを見せられるかに集中する。
 
 とはいえ、10番をめぐって話題を提供したふたりが同じピッチに立てば、"どちらが10番にふさわしいか"といった視点で見たくなるもの。森保ジャパンでは役割が異なり、純粋なライバル関係にはないが、そもそも中島と香川の"共演"はこれが初めてであり、チームの中心軸になりえる両者の共存という観点も興味深い。
 
 コロンビア戦で中島はフル出場。途中出場の香川との比較はフェアではないかもしれないが、それでもともにプレーした約25分間で、とりわけ中島に関して、ポジティブな要素が少なくなかった。

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