【FC東京】久保建英が冷静なラストパスでJ1初アシスト! 17歳の俊英に対し、長谷川監督の次なる要求は?

2019年03月10日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

アシストを記録するも、前半の出来に本人は…

3節目でゴールに絡んだ久保(15番)。前半は苦しんだが、後半は持ち前の技術力を生かしてチームの攻撃をリードした。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ3節]FC東京2-0鳥栖/3月10日/味スタ

 1-0で迎えた後半アディショナルタイム、久保建英は驚くほど冷静だった。大森晃太郎のスルーパスを左サイドで受けると、ファーサイドに走り込んだジャエルへクロスを供給。受け手の狙いを汲んだ低い弾道のボールをブラジル人FWが難なく決め、チームの勝利を決定付ける2点目を演出した。
 
 3月10日に行なわれたホーム開幕戦。FC東京の久保はJ1・3節の鳥栖戦に先発出場。右サイドハーフの位置でボールを受けるまでは良かったが、序盤は厳しいチャージを前に沈黙した。本人も前半の出来は納得できず、「前半は相手のタイトなマークにチームとしても個人としても、苦しんだ場面が多かった」と振り返ったように、ボールを自由に操らせてはもらえなかった。

 3試合連続の先発出場。加えて、2節までにJ1レベルで戦えることは証明済み。相手のマークが厳しくなるのは無理もないだろう。"らしい"プレーはあまり見られなかったが、そうした流れは後半に一変する。チームとして高い位置でボールが奪えるようになると、より良い状態でパスを受けられるようになったのだ。
 
 58分には東慶悟のお膳立てからペナルティエリア内に侵入。最後は左足で抑えの効いたショットを見舞い、会場を沸かせた。そして、61分に相手のボランチ・高橋秀人が2枚目のイエローカードで退場。数的優位になったことで、自由にボールを保持する場面がさらに増加した。

 残り10分を切ってからは右サイドからトップ下にポジションを移行。「相手が少し落ちてきていたけど、トップ下に入ったことで彼本来の出来だった」と長谷川健太監督が話した通り、攻撃のフリーマンとして水を得た魚のようにプレーした。
 
 本人も残り10分の出来に手応えは十分。

 「ひとり人数が多いので、どれだけ相手が良い仕事をしていても間が空いて来ると思っていた。何回かシュートチャンスもあったし、決め切れなかったのは良くなかったけど、そこまで行けたのは良いことかなと思います」

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