【鹿島】GKクォン・スンテが怒りをあらわに。35分の場面で守護神は何を伝えたかった?

2019年03月05日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「少し選手たちが緩くなっていたので、そこを指摘しました」

終了間際に悔しい失点を喫したクォン・スンテだが、試合を通じて安定感あるセービングを披露していた。写真:滝川敏之

[ACLグループステージ1節]鹿島2-1ジョホール/3月5日/カシマ
 
 35分のことだ。自陣ペナルティエリア付近からの相手のFKの場面。ゴール前に飛んできたボールをきれいにヘディングで合わせられた。幸いにもシュートは枠を捉えなかったが、失点してもおかしくない場面だった。
 
 ボールがゴールラインを割った瞬間だ。鹿島のGKクォン・スンテが、全身で怒りをあらわにした。チームメイトに対し、何を言っていたのかは分からなかったが、かなり強い口調だったように見えた。
 
「ホームでの試合で、セットプレーでの失点が命取りになると思っていた。もっと早く壁を作ったり、ポジションをとったりしなければいけないところで、少し選手たちが緩くなっていたので、そこを指摘しました」(クォン・スンテ)
 
 何気ないワンシーンだったかもしれない。ただ、事あるごとに、こうしてチームを引き締めてくれる守護神の存在は大きいはず。この日は終了間際に1失点を喫したが、試合を通じてセービングもキャッチングも安定感あるものだった。
 
 昨季のアジア制覇を含め、ACLでは過去3度の優勝経験のあるクォン・スンテは、今季も抜群の存在感で、大会連覇を目指すチームを最後尾から鼓舞してくれるに違いない。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
 
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