【横浜FC】「価値ある試合だった」グングン急上昇中の17歳・斉藤光毅に大化けの予感

2019年03月04日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「通用した部分はありました」

山形戦に途中出場した斉藤は攻撃を活性化させた。写真:滝川敏之

[J2リーグ2節]横浜FC 0-2 山形/3月2日/ニッパツ
 
「(個人的には)価値のある試合だった」
 
 ホームで山形に0-2で敗れ、チームとしては上手くいかなかった。それでも、後半から2トップの一角で途中出場した斉藤光毅は、個人的に確かな手応えを得ていた。
 
「後半から出てチャンスだと思ったので、点が取れなくて残念です。でも、出てみて手応えをちょっとだけ感じられたと思います。自分の特徴である裏への飛び出しだったり、1対1の仕掛けというのは、通用した部分はありました」
 
 たしかに、巧みな動き出しで最終ラインの裏に抜け出し、何度か最前線で起点を作った。さらに81分、右サイドからドリブルで仕掛け、スピードで相手DFを振り切り、クロスでチャンスを演出。キラリと光る俊敏性を武器に、攻撃を活性化させた。
 
 ただし、結局はノーゴール。FWとして、その結果を斉藤は反省する。
 
「受けた後に何が出来るかが課題。後ろに下げたりばっかりだったので、得点につながるパスやドリブルをもっとしていかないといけないと思いました」

 この日のチャンスは2本。68分にはイバが放ったシュートのこぼれ球を詰めたがGKに防がれ、75分には佐藤謙介のスルーパスに抜け出して右足を振り抜いたが枠を外れた。17歳のストライカーは「そこで大きな仕事が出来るようなプレーヤーになっていきたいです」と言う。
 
 昨季24節の岐阜戦、16歳でJデビューを果たし、今季はホーム開幕戦で1点ビハインドの状態で投入された。戦力として計算されていると言えるだろう。ちなみに、"飛び級招集"された昨年10・11月のU-19アジア選手権では3得点。ここ1年間で斉藤は、まさに急上昇中なのだ。
 
 斉藤は長身の戸島章やイバとは異なるタイプのFWで、攻撃のバリエーションを広げられる貴重な駒だ。チームが開幕2連敗と苦しい状況であることも踏まえれば、山形戦のような起用で、これからもっと出番は増えるだろう。
 
 ストロングポイントは出せたし、シュートチャンスも巡ってきた。あとは、ゴールを決められれば――。

 プロ初得点をきっかけに、大化けしてもおかしくはない。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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