【岩本輝雄】沖縄キャンプ取材で、王者フロンターレ3連覇の可能性を探る

2019年02月12日 岩本輝雄

コンサドーレは今季も上位に食い込んできそう

フロンターレはヴェルディ相手に5発完勝。今季も家長(41番)や憲剛、小林らが織りなす質の高いパスサッカーに注目だ。写真:滝川敏之

 2月上旬、多くのJクラブがキャンプを張っている沖縄に二泊三日で行ってきた。この時期は各地でトレーニングマッチが組まれていて、すべてを見ることはできなかったけど、5日のグランパス対コンサドーレ、6日のフロンターレ対ヴェルディという"好カード"を取材することができた。
 
 かなりいい感じで仕上がっているなと思ったのが、コンサドーレだ。ミシャが落とし込む戦術も、昨季以上に完成度が高くなっているんじゃないかな。
 
 パスの受け方、味方へのサポートなど、個々のポジショニングが抜群に良くて、だからこそ、ボールを良い位置に運ぶことができていた。ビルドアップにしても、単純に縦につけるだけでなく、たとえばCBから少し角度をつけて斜めに入れるとか。
 
 前線にもよくボールが収まるから、2列目からどんどん選手が飛び出して、厚みのある攻撃を繰り出せる。相手ゴール前での崩しのバリエーションも豊富で、福森がキッカーを務めるセットプレーも脅威だった。
 
 気になったのは、カウンターをくらった時の守備がもう少し整備されていれば、という点だけど、何よりも攻撃的でアグレッシブなコンサドーレのサッカーは、見ていて楽しい。これはお客さんを呼べるな、と改めて思った。失点しても、それ以上に得点する。今季はさらにゴールシーンが増えて、上位争いに食い込んできそうな予感がした。
 
 グランパスも同じように、攻撃重視のスタイルだけど、コンサドーレに比べると、新外国人を含めて、全体的にまだフィットし切れていない印象を受けた。ジョーや前田などは相変わらず怖さを感じさせてはいた。ただ、チームとしては攻守のバランスを少し欠いていたかな。点は取れるけど、今のままだと、失点のリスクが高いかもしれない。開幕までに風間監督がどう調整してくるか。そして、新加入の米本や千葉がどこまで馴染めるか。そこは楽しみだね。

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