J1得点王に死角なし!名古屋のジョーに今季も漂うゴール量産の気配

2019年01月26日 今井雄一朗

初の紅白戦でもゴール。「今回はオフの間に太ることもなかったよ」と冗談まで飛ばす好調ぶり

昨季は始動時にややウエイトオーバーだったが、今季は来日時からかなり身体を絞ってきている。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 この男にとっては得点王ですら、活躍の序章に過ぎないのかもしれない。Jリーグ移籍1年目でいきなりリーグ24得点をマークし、名古屋をJ1残留へと導いた点取り屋は、今季はさらなる凄みを増して我々を楽しませてくれそうな期待感に包まれている。
 
 理由はいくつかある。まずはコンディショニングを含めた状態の良さだ。昨年は本人も述懐するように、日本のサッカーに慣れるための"順応期間"が必要だった。ジョーはそれを「6か月くらいかかると思っていたが、その通りだった」と振り返る。

 2018年前半戦のジョーは6得点とさほどの結果を残せたわけでもなく、またフィジカルコンディションの面でもウェイトオーバーの状態にあった。192センチの身長に対し、メディカルチェック時の体重は97キロで、始動時でもまだ95キロはあったという。そこからJリーグと名古屋のサッカーに適応しつつ、体重を絞ってベストの92キロを目指し、最終的に夏には90キロまで削ぎ落した。身軽になったジョーの活躍はもはや説明不要だろう。8月から9月の8試合で14得点を挙げた背番号7は、いとも簡単に得点を奪い、ゴール前で舞った。
 

 その好感触を受けてか、ジョーは今季は来日時からかなり身体を絞ってきている。コリンチャンス時代から契約していたパーソナルトレーナーのギレルメも今季からチームオフィシャルの「メディカルインテグレーションマネジャー」に就任し、シーズンのオンもオフも問わず充実のメンテナンスを受けられるようになった。このオフ期間もトレーニングを重ねてきたようで、「今回はオフの間に太ることもなかったよ」と冗談まで飛ばす好調ぶり。チーム始動から1週間後に行なわれた初の紅白戦でもさっそくゴールを決め、「自分の意見としては今季のチームのほうが強くなっていると思うし、攻撃的な選手が新戦力の中には多い。自分もJリーグに適応しているし、去年よりも得点するのが少し楽になるのでは」と、手厚い補強を行なったチーム編成にも手応えを感じた様子だ。

次ページベテランが去ったチームに置ける年長者の役割も積極的に買って出ている

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