「若い選手がどう思うか」 元日本代表の近藤直也は“東京VをJ1昇格に導く使者となれるのか

2019年01月20日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

「ジェフで得た経験はヴェルディに還元したい」

経験値と実績は群を抜く近藤。若手の多い東京Vでは精神的支柱として期待される。写真:滝川敏之

 1月19日、東京Vが新体制発表会見を行なった。
 
 クラブ創立50周年のメモリアルイヤーをJ2で迎えた東京V。12年ぶりのJ1復帰を目指すべく、ギャリー・ジョン・ホワイト氏を指揮官に招聘し、新たなシーズンに向けてスタートを切った。
 
 今季の新加入選手は12名。その中でもっとも実績があるのは、千葉から完全移籍で加わった元日本代表の近藤直也だろう。
 
 今年で36歳を迎えるベテランCBは2002年に柏ユース(現・U-18)からトップチームに昇格。2年目に頭角を現わすと、長きに渡って守備の中軸として"太陽軍団"の最終ラインを統率してきた。2010年にJ2優勝、翌年はJ1を制して自身もベストイレブンを受賞。2016年からは千葉でプレーし、昨季は途中までキャプテンを務めるなど精神的支柱としてチームに欠かせない存在だった。
 

 また、国際舞台での経験も豊富。03年には大熊清氏が率いるU-20代表の一員としてワールドユース(U-20ワールドカップ)に出場し、2012年の3月にはA代表で初キャップを記録。クラブレベルでもアジア・チャンピオンズリーグやクラブワールドカップを戦っている。
 
 そうした経歴を踏まえれば、近藤に期待されている役割は明確である。広島に移籍した井林章の穴を埋める、チームの精神的支柱としての仕事だ。
 
 本人も意欲は十分で、「ジェフで得た経験はヴェルディに還元したい。若い選手が凄く育っているなかで、僕はJ1やJ2でいろんな経験をしてきた。一緒に切磋琢磨して、ともにレベルアップしていきたい」と話す。東京五輪世代の井上潮音、渡辺皓太、藤本寛也など成長著しい若手プレーヤーの手本役、守備の要人としてチームに貢献したいと意気込んだ。
 
 とりわけ、経験値を伝えるという点では、合流早々から近藤は高いプロ意識を見せている。柏や千葉時代と同様に早くからクラブハウスに姿を見せ、練習後は誰よりも残って身体のケアに努めている。

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